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Check Clip to Evernote 2012.03.08up

関西一のふざけたダンスカンパニー。「男肉 du Soleil」を目撃せよ。

男肉 du Soleil(おにく・ど・それいゆ)…いつか訴えられそうな、このふざけた名前のカンパニーが今、水面下で注目を集めている。「ダンスがすごい!?」「芝居がくだらない!?」「団長の裸がトラウマ必至!?」などの不穏な噂の数々は本当? はい、本当です。とはいえ、今もっとも観るべき舞台でもある、この男肉 du Soleil。そんなわけで、初参戦のためのビギナーズ・ガイドを作成。これを読めば男肉なんて、決して(いろんな意味で)怖くない!

  • Guide1完全無欠のストーリー、今そこにある快感&不快感。

    「自意識まみれの主人公が冒険に出て、たまに踊って、なんやかんやで全員死ぬけど、最後によみがえって地球を救う」という、過剰に単純明快なフォーマットからなる男肉の舞台だが、実は主要メンバーは大学で演劇&ダンスを学んだエリートぞろい。なのに「演劇独自のアカデミズムやテーマ性に疑問があったのと、もともと下世話でバカなことも大好きだったので」(団長)と、あえてその真逆の荒野をめざした。彼らが愛するアニメや漫画やゲームやJ-POPを、宇宙の真理やエコロジーといった壮大な話に無理から結びつける、さながら「中二病」を具現化したような男肉の世界。上演中は「なんてひどい舞台だ!」と憤っても、観劇後には数々の迷場面への思い出し笑いが止まらなくなり、その(不)快感が忘れられずに再び劇場に・・・という男肉ジャンキーを多数生み出している。

  • Guide2オタ芸がアヴァンギャルド(前衛的)を凌駕。

    昨年の復活公演から「劇団」ではなく「ダンスカンパニー」の看板を掲げるようになった男肉。振付を担当する団長は、学生時代にはコンテンポラリーダンサーの碓井節子(近畿大学舞台芸術専攻・教授)に師事し、土方巽(新ジャンルを確立した前衛的な舞踏家)などの暗黒舞踏に夢中になるなど、古今東西のダンスに精通。のはずが、逆にその知識・経験はネタ程度にしか使われず、やってるのはオタ芸の延長としか思えない、これまた単純明快なダンス! しかも動き、全員微妙にバラバラだし・・・。だけどオタクな皆さまよりはるかにスピーディな動きとほとんど崩れない笑顔、そして何よりも「ダンスってめっちゃ楽しいぜ、うおおお!」という咆哮が聞こえそうなほど、全力でトランス状態の彼らに、いつの間にか胸を熱くしている自分に思わず顔が赤くなるはずだ。

  • Guide3こぼれ落ちる「残念感」こそ、男肉の真骨頂!

    団長を始め、見事に一度見たら忘れられない風貌ぞろいのメンバーたち。ちなみに今回のゲストのヨーロッパ企画の石田剛太も、よく見るとなかなかインパクトのある顔立ちの役者なので、やはりそこは狙って呼んだのか?

    • 【池浦さだ夢】

      通称団長。男肉ワールドの創造主として、最後の甦りシーンの鍵を握るデウス・エクス・マキナ。ほぼふんどし。

    • 【陰核】

      男肉のコンセプト「冴えない童貞」感を体現するマスコット。歌のシーンではマイクを握ることも多い。リアル童貞。

    • 【江坂一平】

      通称先輩。英国留学が噂されたほどの凄腕ダンサーで、ダンスシーンでも動きの美しさが際立つ。ガンプラマニア。

    • 【菊池航】

      通称チェン。音響家兼役者として、音響操作中に唐突に舞台に加わる。ユニット「淡水」を主宰するダンサーの顔も。

    • 【小石直輝】

      とんでもない破壊力の顔と演技で場の空気を一変させる、(団長曰く)「化物」な飛び道具的存在。ゲームおたく。

    • 【高阪勝之】

      通称K。別役実を敬愛し、重厚な演技もOKの技巧派役者。ボイスパーカッションが得意なBボーイ。今回の公演の主役。

    • 【城之内コゴロー】

      通称J。陰核と並び「冴えない童貞」のシンボル。モデル体型なのでダンス映え抜群。衣装はベロアのジャンプスーツ。

    • 【すみだ】

      ファニー系マスクとゆるぽよな体型で女子ウケNo.1だが、団長いわく「男肉のガン細胞」。映像作家としても活躍。

    • 【吉田みるく】

      男肉の舞踏精神を最も体現するMF的存在。ハンサムながらも、近頃の若者には珍しい酒と女を愛する無頼派。

  • Guide4飲食&撮影OK、勇者は「男肉飛び散る席」で観戦を。

    いろいろと演劇の常識をくつがえす男肉だけに、その鑑賞スタイルも他の舞台とは異質。まず上演中の飲食(一部劇場はNG)、写真撮影や録画・録音、果てはメールやツイッターもOK(ここに掲載している写真も筆者によるもの)。ちなみに積極的に舞台に関わりたいという勇気あるチャレンジャーは、上演中に確実にイジられる「男肉飛び散る席」がオススメだ。徹底して高みの見物を決め込みたいなら、役者が目すらも合わせない「絶対安全席」も用意されている。しかし安全席のお客様も、役者たちが観客とコール&レスポンスをしたり、客席に飛び込んで連絡先を配ったりする姿を見ているうちに、こっそり席を移りたくなるはず・・・と忠告しておこう。だって男肉の舞台は、観る方も一緒にはしゃいでナンボなんですから!

  • 取材・文・写真/吉永美和子

Profile

近畿大学で舞台芸術を専攻していた学生を中心に、2005年に結成。ダンスと演劇を融合した、タンツテアター(by ピナ・バウシュ)風の舞台で、ごく一部で話題を呼ぶ。2010年にいったん解散するが、翌年にはしれっと再結成。最近は音楽フェス「OTODAMA'11」でも喝采を浴びるなど、ジャンルを超えて盛り上がりを見せつつある、今関西で最もホットなダンスカンパニーである。ちなみに最終目標は「世界遺産になること」。

Stage Data

大長編
男肉 du Soleil
「Kの結婚前夜~ねえ団長、僕は明日結婚するよ~」

長年付き合ってきた彼女との結婚を決めた、Kこと高阪勝之。しかし2人の将来に不安を感じた彼は、タイムトラベルで未来の自分に会いに行くことに……。今回も「SF(サイエンス・フィクション)のサイエンス抜き」(団長)という、真剣にふざけた世界を展開。今までよりダンスシーンを増やし、ますます“踊る阿呆”度を上げて挑む新作だ。ちなみにヒロインを務めるゲスト女優は、高阪の本物の彼女だそうです(笑)。

日時:3月17日(土)・18日(日)
会場:ART COMPLEX 1928

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日時:3月29日(木)~31日(土)
会場:in→dependent theatre 2nd

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