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Check Clip to Evernote 2012.04.07up
小吹隆文が選ぶ、今月のスペシャル展覧会。

(写真左)昨年の「アートフェア京都」開催風景・「陶ISM」出展室  ©「アートフェア京都」実行委員会 / ホテルモントレ京都 / 2011 撮影:表恒匡  (写真右)国立京都国際会館 空からの全景

4月のキーワード アート界にも春。京都で世界的アートフェア。

アート界にも春。京都で世界的アートフェア。 美術業界で春といえば、秋と並んでたくさんの企画展が行われる重要なシーズン。しかし、今年はゴールデンウイークに更なる話題がもうひとつ。京都市内で大規模なアートフェアと多数の公式関連イベントが開催され、若手アーティストたちのオープンスタジオも予定されているのです! 一度にこれだけ多くのアートイベントが集中して開催されるのは本当に稀なこと。この機会を見逃してはいけません。アート好きは京都へ急げ!

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小吹隆文

情報誌の編集部を経て、'05年よりフリーの美術ライターとして活動。「とにかく誰よりも現場を見て歩く」のが信条。膨大なアート情報から鋭い感性で、いま必見の展覧会をピックアップ。

  • 4月必見の展覧会 その1ART KYOTO 2012 美術立国、京都。

    4月27日(金)~29日(日・祝) @国立京都国際会館、ホテルモントレ京都

    会場となる宝ヶ池の国立京都国際会館

    そしてもう1会場は、烏丸三条のホテルモントレ京都

    昨年の「アートフェア京都」開催風景 neutron出展室
    ©「アートフェア京都」実行委員会 / ホテルモントレ京都 / 2011 撮影:表恒匡

    Event data

    ART KYOTO 2012

    詳しくはこちら

    4月27日(金)~29日(日・祝)
    国立京都国際会館アネックスホール
    ホテルモントレ京都4階・5階
    入場料1,500円(両会場入場可能な3日間通し券)

    まず最初にお伝えするのは、一連のトピックの核となるアートフェアです。アートフェアとは、言わば美術の見本市。国内外の画廊が集結し、それぞれのブースで展示販売を行います。一度に多くの画廊やアーティストを知ることができ、祝祭的な雰囲気も味わえるとあって、近年幅広い人気を集めているイベントなのです。 京都では2010年から「アートフェア京都」が[ホテルモントレ京都]で行われてきました。しかし、3年目の今年からは装いを一新。名称を「ART KYOTO」と改め、会場を宝ヶ池の[国立京都国際会館]と烏丸三条の[ホテルモントレ京都]の2会場に拡大することにより、国内外100画廊・企業が集結する国内屈指の大規模アートフェアへと生まれ変わったのです。
    会場がある宝ヶ池と烏丸三条は全く異なるエリアですが、どちらも地下鉄烏丸線で連絡しているので移動は簡単です。また、チケットは3日間有効なので、無理して一日で回る必要もありません。アートの最新トレンドを知りたい方、アーティストや作品との素敵な出会いをお求めの方、画廊デビューのきっかけをお探しの方に、最適の機会となることでしょう。

  • 4月にみるべき展覧会 その2ART KYOTO 2012 公式関連イベント

    @京都市内各所

    JIROX かなもりゆうこ 二人展「BANG A GONG!」 2010
    photo by KITAOKA Shinya

    Antenna 「六本木伝承-Legend of Roppongi-」 2012 Sound"AWAYA" 六本木アートナイト

    土屋貴史 "SJQ/Pico 2009 ミュージックビデオ"
    ©土屋貴史/SJQ(ハイビジョンビデオ)

    「ART KYOTO」に前後する期間、京都市内の様々な場所で公式関連イベントが行われる。アートフェア単体ではなく、市内一帯でイベントを同時多発的に行うことで、巨大なアートのうねりを作り出そうという訳だ。それらを簡単にご紹介。 まず「映像芸術祭“MOVING 2012”」。これは映像作品ばかりを集めたイベントで、日本全国から18組の映像作家が集まり、[京都芸術センター]、[京都シネマ]、[METRO]など7カ所の会場で、映像展、映画館での上映会、映像と音のライブ、トーク、オリジナルDVD販売を行う。 「ANTEROOM PROJECT」は、地下鉄九条駅から徒歩約8分のデザインホテル[ANTEROOM KYOTO]で行われるプロジェクトだ。アーティストの名和晃平を中心とするクリエイティブ・プラットホーム“SANDWITCH”と京都造形芸術大学大学院の総合造形ゼミの共同企画で、2カ月にわたり展示が繰り広げられる。 四条通の[藤井大丸]で行われる「Grassland」は、草原をテーマにした作品を藤井大丸の3階から7階に展示する企画で、アート系フリーペーパー『SHAKE ART!』を作る学生たちと藤井大丸のコラボ企画だ。 堀川御池の[京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA]で行われるのは、「Mètis-戦う美術-」と題されたグループ展。当たり前の日常や常識に揺らぎが見られる今、どうすれば日々の営みを意義あるアクションに変えていけるか、をテーマに、伊東宣明、高須健一、ヒョンギョンら 6組の作家が集う。 これらのほか、京都造形芸術大学の[ウルトラファクトリー]で、美術家のヤノベケンジ、やなぎみわ、名和晃平によるプロジェクト説明会と工房見学が、国立京都国際会館でアートフェア期間中に多数のトークイベントが予定されている。 「ART KYOTO 2012」に加えてこれらのイベントを体験すれば、身も心もアート漬けの日々が送れること間違いなしだ。

    Event data

    • 映像芸術祭“MOVING 2012”

      詳しくはこちら

      4月20日(金)~5月13日(日)  会期、時間、休みは会場ごとに異なる。
      京都芸術センター、京都シネマ、ホテルモントレ京都、  METRO、Division、social Kitchen、第五長谷ビルB1F

    • ANTEROOM PROJECT

      詳しくはこちら

      4月27日(金)~6月29日(金) HOTEL ANTEROOM KYOTO

    • ART KYOTO meets FUJIIDAIMARU「Grassland」

      詳しくはこちら

      4月20日(金)~5月6日(日) 藤井大丸3階・4階・5階・6階・7階特設会場

    • 京芸 TransmitProgrum♯3「Mètis-戦う美術-」

      詳しくはこちら

      4月7日(土)~5月20日(日) 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA

    • プロジェクト説明会&工房見学

      4月26日(木)~28日(土)
      ヤノベケンジ、名和晃平、やなぎみわらによるプロジェクト説明会(4/26)工房見学(4/27・28)
      http://www.artkyoto.jp/event/event-5.html
      http://ultrafactory.jp/

    • 「ART KYOTO 2012」関連トークイベント

      4月27日(金)~29日(日・祝)
      ※3日間のアートフェア期間中に8つのトークイベント を開催予定
      国立京都国際会館内 Room103 「ART KYOTO 2012」の入場券が必要。
      http://www.artkyoto.jp/event/event-6.html

  • 4月にみるべき展覧会 その3ART KYOTO 2012 公式関連イベント

    4月27日(金)~5月6日(日) @京都市内各所

    Event data

    KYOTO OPEN STUDIO 2012

    詳しくはこちら

    4月27日(金)~5月6日(日)
    ※スタジオ毎に公開期間、時間が異なる
    SoM、淀スタジオ、studio90、アトリエ家ー、studio陶巴担、
    森林食堂、蓮華荘、アトリエシェア京都、
    田中加織アトリエ、Antenna Media

    最後にご紹介するのは、「ART KYOTO 2012」の関連イベントではないが、相乗効果を狙い敢えて会期を合わせてきたアートイベント。主に若手アーティストたちが運営している共同スタジオ(複数のアーティストが資金を出し合って借りているスタジオのこと。空き家、倉庫、元工場が多い)が、ゴールデンウイークの期間中のみ展覧会場に変身し、作品展示やイベント、ワークショップが行われるのだ。 スタジオは元々展示スペースではないので、観賞に適した環境ではない。また、交通の便も良いとは言えない。しかし、作品が生まれる場所を見られる機会は滅多にないし、作家が普段どんな環境で、どんな道具を使って制作しているかが分かるので、美術館や画廊では味わえない臨場感がひしひしと伝わってくる。また、観客とアーティストの距離が非常に近いので、アーティストと膝詰めで会話ができるのも魅力である。 今回参加するのは京都市内各所に点在する10の共同スタジオ。エリアがあまりにも広範囲に散らばっており、なかには交通の便が悪い場所もあるので、全会場を制覇するのはほとんど不可能に近いだろう。初心者には、事前にHPで住所や開催日時をチェックしてピンポイントで 出かけることをおすすめしたい。受け身な態度ではなく、自分から積極的に楽しむ気持ちがある人なら、きっと新たなアートの楽しみ方を開拓できるだろう。

  • 取材・文/小吹隆文

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