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トップ > 音楽 > 岡村詩野の、京都「音楽」歳時記 第4回
Check Clip to Evernote 2014.08.15up

東京で音楽ライター業をスタートさせ、現在は京都在住の岡村詩野がお届けする連載『京都“音楽”歳時記』。東京にいたからこそ見つかる、ホントの京都音楽シーンの面白さを徒然なるままにお届けします。
【岡村詩野】『ミュージック・マガジン』などの音楽メディアで活躍するほか、京都精華大学の講師なども務める。ラジオ番組『Kyoto Jumble Street』(KBS京都・日曜20:00~)のパーソナリティも。

(左)[ハード・バップ]寺町通沿い。その名の通り、ジャズ専門店。(右)[JAPONICA music store]寺町通沿い。ブラック・ミュージック中心のセレクトショップ。半地下ながらカフェバーも併設。定期的にDJ/ライブ・パーティーも。お洒落。

(左)[HOT LINE]寺町通沿い。昔ながらの看板にホッとします。オールジャンル取り扱い。(右)[100000tアローントコ]寺町通沿い。ビルの2階。古本や懐かし系雑貨なども。店名の由来は、ビル1階にあった洋食屋の名店[アローン](現在閉店)にちなんだもの。

(左)[プー横丁]御池通沿い。ビルの5階。ブルーグラスやカントリーなどが専門。インタホンを押してドアを開けてもらいましょう。(右)手前が中古レコと新作CD、落ち着いていて見やすい売り場の[ART ROCK NO.1]、奥が同名レーベルのフラッグショップ[SECOND ROYAL RECORDS]。麩屋町通沿い。同じビルの中に2軒なのでハシゴがラクチン。

“京都の音楽を、読む”という『音読』最新号より。京都を中心に、東京・大阪・名古屋で配布中。季刊(年4回)発行。(公式サイト

第4回 レコ屋のお話

 先頃、東京の渋谷に中古レコードを中心とする[HMVレコード・ショップ](注1)がオープンしました。私も開店してまもなくお店を覗きに行ってきましたが、当初の予想に反して意外にも若いお客さんが多く、1階レジ前に並べられているスピーカー内蔵のターンテーブルやスヌーピーのポータブルプレーヤーなんかを女の子たちが興味深そうに眺めていたのも印象的でした。品揃えはまだまだこれから・・・といったところでしたが、ややもすると味気ないようにも思える内装が、飾らない倉庫のような英米のレコ屋を思い出させて雰囲気自体個人的には◎ そういえば、昨秋ニューヨークはブルックリンに新店を出した[ラフ・トレード・ショップ](注2)は、この秋に本国イギリスのノッティンガムに新店をオープンする予定だそうですよ。もしかするとCDショップ、レコ屋が町にまたたくさん並ぶ時代が来るかもしれません。ちなみに、私は[HMVレコード・ショップ]では2階のブラック・ミュージック・コーナーで『Mickey Mouth Disco』の未開封カセットを購入。2階には7インチ・シングル専門ルームなんてのもありました。

※注1:HMVレコード・ショップ=2014年8月2日にオープンした、[HMV]によるレコード&CD中古専門店
※注2:ラフ・トレード・ショップ=イギリス発の独立系レコード店

 さて、こちら京都では、音楽業界不況なんてどこ吹く風とばかりに既に多くのCD、レコード店が元気です。新品、中古、ジャンル限定、古本雑貨一体型・・・と多種多様。特に個人営業の小型店の多さと言ったら恐らく日本一では? とさえ思えるほどで、自転車さえあれば1日で5、6軒、いや、10軒くらい回ることだってできちゃいます。例えば、寺町通沿い西側、二条通と御池通のわずか200メートル弱の中に4軒もお店があるのってご存知でしたか? 北から順番に[ハード・バップ][JAPONICA music store][100000t アローントコ][HOT LINE]。そこからだと老舗の[プー横丁]や[L-COMMITTEE RECORDS]は目と鼻の先、さらには自転車で3分も走らせれば[ART ROCK NO.1]と[SECOND ROYAL RECORDS]が入っているビルにも行けちゃいます。おまけにこれらの店は全く違う店構え、品揃えという贅沢さ。町をあげてのサーキット形イベントが流行の昨今ですが、京都だとレコード・ショップでこれが出来てしまうというわけです。1,000円だけを持って1時間でどれだけ面白い買い物ができるかのレコ掘り勝負なんてのもやれそうでしょ?

 そういえば、数年前まで学陽書房から『レコードマップ』というガイド本が毎年出ていました。なんだかんだ毎年買っては重宝させていただいてましたが、いつのまにか刊行されなくなってしまいました。あれ、今こそ必要じゃないかなあなんて思います。少なくとも京都版は作ってみてもいいんじゃないかなあ。だって、行ってみたいけど、どこにどのお店があるか一発でわかるレコ地図ってないでしょう? レコ屋に限らずライヴ・ハウスや音楽関係のお店も加えたら・・・きっと碁盤の目に碁石が置かれるように今の京都にはホットポイントがいっぱい並ぶはずなのに! そこへいくと、京都が誇るフリーペーパー『音読』はそんな大仕事にチャレンジしようとしていて頼もしい限り。第11号ではこうした京都のレコード・ショップ事情を大特集。地図はもちろんのこと、今年5月末に2日間に渡って開催された第2回『京都レコード祭り』(公式ブログ)のレポなんかも掲載されていますので、町中のカフェやショップでぜひ手に入れてください。

 となると、レコ屋巡りのための自転車を借りたいんだけどどうすれば? なんて方もきっといることでしょう。ということで、次回はレンタル・サイクルと音楽の蜜月関係の話をいたしましょう。


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