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Check Clip to Evernote 2015.03.16up
「舞台ならではの面白さを追求した作品」舞台『弱虫ペダル』主演の若手注目株、村井良大に迫る!
『仮面ライダーディケイド』の小野寺ユウスケ・仮面ライダークウガ役でお茶の間の注目を集め、舞台『真田十勇士』といった骨太な作品の出演など、近年メキメキと力をつける若手注目株の村井良大。2つのスピンオフを含め6作品目となる人気シリーズ・舞台『弱虫ペダル』の最新作が3月に公演されるにあたって、自転車競技部で才能を開花させる主人公を第1作より務めている村井に、本作にかける意気込みを聞きました。

取材・文/黒石悦子 写真/木村正史

Profile

村井良大

村井良大(むらい・りょうた)
1988年6月29日生まれ、東京都出身。2006年舞台『赤毛のアン』で俳優デビュー。2008年よりミュージカル『テニスの王子様』に宍戸亮役で出演して注目を集め、2009年には『仮面ライダーディケイド』で小野寺ユウスケ・仮面ライダークウガ役を務める。近年の主な舞台出演作は『マホロバ』『真田十勇士』『里見八犬伝』『すうねるところ』、映像では映画『醒めながら見る夢』(2014年)などに出演。

(公式ブログ)http://ameblo.jp/murai-ryouta/

第1作の頃は、集客も全然良くなかった

――原作は『週刊少年チャンピオン』に連載されていますが、元々、作品はご存知でしたか?

『週刊少年チャンピオン』は読んでいるほうなんですけど、正直なところ、お仕事の話をいただくまで知らなかったです(笑)。あらためて読んで、“こんな面白い作品あったんだ!”って。原作者・渡辺(航)先生の、読者に自転車を好きになってもらいたいという想いが詰まった作品ですね。

――ミュージカル『テニスの王子様』でも漫画が原作の舞台を経験されていますが、『弱虫ペダル』を舞台にすると聞いて、イメージはできました?

自転車に乗ってレースをするって、舞台で表現するには相当難しいことだと思うんですよ。だから、最初はどうすれば面白くなるか、出演者とスタッフ全員で考えました。最終的には、演出家の西田シャトナーさんの“パワーマイム”という表現方法でハンドルだけ持ってやることで、段々と自転車が見えてくるよう工夫しました。お客さんの想像力によって虚構が現実に近づいていくという、舞台ならではの面白さが楽しめます。大変だけど、魔法を使っているようで、楽しいです。

――今ではチケットが取りにくい人気作となっていますが、反響を実感することは?

2012年の第1作の頃は、『弱虫ペダル』の作品自体まだあまり注目されていなくて、舞台の集客も全然良くなかったんですよ。でも実際幕が開いて公演を重ねるごとに口コミで広まり、千秋楽には満席になったんです。口コミで伝わるのって本当に面白いものでしか起こらないことなので、とても嬉しかったですね。“面白い作品を作りたい”という僕らの気持ちがちゃんと伝わったような気がしました。今となってはチケットもすぐに売れてしまうし、当日券にも並んでいただいていますが、その状況に甘えたら終わり。本当に面白い舞台をみんなで作ること、『弱虫ペダル』の世界観をもっといろんな人に楽しんでもらうことを目標に、初心を忘れず作っていきたいと思っています。

――この作品に関わることで、舞台に対する意識が変わることはありましたか?

この作品自体が変わっているので、変わらざるを得なかったですね(笑)。キャストも一緒になって作ることが他の作品との大きな違いだと思います。もちろん他の現場でもありますけど、こんなにも自由度が高くて未知数な舞台はないですね。僕たちはお客さんの“どうやってあれを表現するんだろう”っていう期待を大きく超えたいと、常識をぶっ壊した作り方をしているので、そういった部分を楽しんでほしいです。

――坂道役を演じるにあたって、意識しているところはありますか?

坂道君は、腕にしっかり力を入れて前かがみになって走るんです。それは渡辺先生からの指定でもあって。それに、元ロードレーサーだったキャストの子に、「坂道君の走り方は、タイヤをベルトコンベヤみたいに地面にくっつけながら回転させて進む手法なんだよ」って教えてもらってからは、滑らかに回転させることを意識して走っていますね。ほかのキャラクターも、平坦な道が得意なスプリンター、坂を上ることが得意なクライマー、何でもできるオールラウンダーという人がいて、それぞれに身体の動かし方や走り方が違うので、キャストによって個性が出ていると思います。キャラクターを意識するというのは、漫画を原作にした2.5次元の舞台ならではかな、と思いますね。

――漫画やアニメなど2次元の世界を原作とした舞台を“2.5次元ミュージカル”と呼び注目されていますが、その2.5次元の舞台を楽しんでもらうために、工夫されていることは?

漫画が原作なので、原作のイメージと離れているとアウトですよね。それがまず一番最初に乗り越えないといけない壁で、イメージに近づけたうえで、自分の中にキャラクターを落とし込みます。

――坂道役としては4作目ということで、もうしっかり役のポイントは掴んでいるのでは?

いや~、どうですかね(笑)。坂道くんって、一番難しいキャラクターだと思うんです。本当に平凡な子で、弱いけど意志を持っていて、純粋で真っ直ぐ。それって、意外と難しいんですよね。掴みどころがないというか、本当に難しく感じながら演じています。“孤独なアニメオタク”という設定もありますが、今まではあまり描かれていなかったので、今回ではちょっとそれを感じさせつつ、集大成に持っていけたらと思います。

――ちなみに、坂道君を演じて、ロードバイクが欲しくなりませんか?

欲しいんですけど、危ないですからね。怪我したら終わりなので、乗りたいけど乗れない(笑)。ファンの中には、劇中で使用している愛車と同じ自転車を買った方もいるようなので、この『弱虫ペダル』をきっかけに、いろんな人が自転車に興味を持ってくれて、嬉しいなと思います。

――今回のお話はインターハイの3日目。勝負を決めるクライマックスのお話で、新たに挑戦したいことは?

シリーズものと言っても、誰でも1本の作品として楽しんで観ていただけます。なので、初めて観る方も楽しく、そしてずっと観られている方はもっと深く入り込めるような作品にしたいですね。しかもこの3日目は、僕らがどうしてもやりたかったことで、集大成の気持ちで挑んでいます。とにかく楽しみつつ、いつものイメージも忘れずに、最後までしっかり務めて何かを残したいなと思います。

2012年からスタートした舞台『弱虫ペダル』シリーズの合間にも、『すうねるところ』で木皿泉の独特な世界観の舞台に挑んだり、『里見八犬伝』や『真田十勇士』などの話題作に出演したりと、いろんな経験を積んできた村井。若手実力派としてメキメキと成長を見せる彼の、目の奥に宿る意思の強さが印象的だった。物語の中で小野田坂道が成長してきたように、役者として一つひとつ着実に階段を上っていく彼がシリーズ集大成で見せる姿、そして、これからの活躍に注目したい。

Stage Data

舞台「弱虫ペダル」インターハイ篇 The WINNER

原作:渡辺航(秋田書店「週刊少年チャンピオン」連載)
脚本・演出:西田シャトナー
音楽:manzo
出演:村井良大、太田基裕、鳥越裕貴、廣瀬智紀、友常勇気、郷本直也ほか
日程:3月19日(木)~22日(日)
時間:19:00~
※21日・22日=12:00~/17:00~
会場:シアターBRAVA!
料金:6,800円(当日券販売有) ※未就学児童入場不可
電話:06-6946-2260(シアターBRAVA!)
URL:http://theaterbrava.com/play/201503pedal.shtml

(左)© 渡辺航(週刊少年チャンピオン)2008/「弱虫ペダル」GR製作委員会201
(左)© 渡辺航(週刊少年チャンピオン)/マーベラス、東宝、ディー・バイ・エル・クリエイション

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