『Meets』編集部の余談。

仏像を彫る。 一刀目

2020.5.5 10:00

カテゴリ:コラム

寺好きが理由で、縁の無い奈良に住む編集Oが、
一から仏像を彫ってみる無謀な体験記。
小学生以来握る彫刻刀の扱いに悪戦苦闘、
「ホンマに彫れんのか?」と不安を抱きつつ、
家時間の過ごし方としての新趣味開拓を目指す。
いたって真面目に、仏像に向き合います。


一刀目
仏師を訪ねる。

勢いだけで走らせてしまった感のある当企画。
初手からつまずくわけにもいかないので、
仏像に詳しい、ならまち[古白]境さんの紹介で、
奈良で仏像制作をおこなう仏師の元を訪ねた。

近鉄生駒線に乗って、向かった先は奈良県平群町。
出迎えてくれたのは、奈良仏師の折上稔史さん。
現在40歳とお若い。

この春、住居兼工房の新居へ引っ越したばかりで、
仏像の制作や修復・修理、教室も開催されているのだそう。

この日は密教寺院堂内で多宝塔などが置かれる、
「大壇」という法具の制作中にお邪魔した。
2m近い大きさ(これでも小さい方だとか)の大壇には、
なめらかで美しい蓮弁が彫られていた。

仏師は仏像を専門に彫るのかと思っていたが、
先の春日大社の式年造替では師匠と共に、
狛犬の制作を務めたのだそう。
仏像以外でも高度な技巧で木彫に携わる。

そんな折上さんに、仏像彫刻をはじめるに当たり、
木のこと、彫刻刀の扱い、 造形の基礎など、
一通りご教授いただいたところで、

「せっかくなら何か彫ってみます?」

「えっ!?」

教えていただいた話を咀嚼して、
いきなり独力で彫れるものではないな、
と薄々気付いていたので、願ってもないご厚意!

「では、さっそく観音様を・・・

(続く)


◎教えていただいたのは
奈良仏師 折上稔史さん
徳島県出身。大学時代に南都仏師 矢野公祥さんに弟子入り。
自宅兼工房での教室の他、生駒教室、薬師寺休ヶ岡教室などで指導中。
※現在は休講中。詳しくはブログまたはTwitterで確認。
ブログ(https://narabussi.blog.fc2.com
Twitter(https://twitter.com/narabusshi

  1. 今野久美子 より:

    こんにちは。
    散歩がてら部屋の中に
    仁王様が、立ってるときは流石にびっくりしました😁✌️
    ついつい見てしまい何か引き込まれる様に通ってしまいます。😋😋
    正式な名前は仁王様でいいんでしょうか? 職場でも正式な名前が分からず盛り上がりました。
    また、見に行ってしまうと思います。
    スイマセン🙏🙏

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MeetsRegional編集室 1989年創刊以来(今年で31年目突入!)、関西の街をフォーカスし続けるリージョナル・マガジン。編集部員をはじめ、誌面に携わるさまざまなスタッフが自分の足で探してきた店や人、モノやコトを、私感たっぷりにご紹介。街や酒場の“ゴキゲン”を言い訳に、どうにも飲める(飲み過ぎる)スタッフ多め。現在、「WE♥酒場」をキャッチフレーズに、酒場にまつわるエトセトラを12カ月連続で特集中。毎月1日発売。

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