今週末、飲みたいワイン。第3回
カテゴリ:お酒
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家飲みの日々が続くなか、偶然立ち寄った天満橋のワインショップ[salvis wine & records]で、お薦めのヴァンナチュール(自然派ワイン)の複雑な味わいに開眼。カタカナや専門用語が苦手な人でも楽しめる! 週末に飲みたい、小さな作り手による物語のあるワインを紹介します。
第3回
地域貢献と有機栽培による、健全なワイン。
『 Valdibella Cataratto Ninfa 』
今回は、長靴型のイタリアのつま先辺りに浮かぶ、シチリア島のナチュールワインについて店主の野口さんに伺います!
「ヴァルディベッラ」は、1998年、ドン・ファビオさんが有志5名と設立し、後に農業協同組合となったワイナリー。シチリア島の州都パレルモから南西にクルマで約50分、カンポレアーレという小さな村にあります。「ヴァルディベッラ」(美しい渓谷)の名のとおり、なだらかな丘陵が連なる土地でアーモンドやオリーブ、ハーブ、小麦や豆類を育てながら、ブドウ栽培を行っています。
このワイナリーの最大の特色は、カトリック教会のサレジオの思想に賛同し、若者に職を与えて自立を促す社会活動を行いながら、ワインづくりをしているところ。ビオロジック(有機栽培)の中でも、さらに基準の厳しい「ビオディナミ」農法を貫いて健全なワインを生み出しており、すべてに志の高いワイナリーなんです。
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『ニンファ』が白ワインながら色づきがいい理由は、皮が黄色い土着品種のブドウ“カタラット”を使っているため。標高が高くて寒暖差の激しい気候が、ブドウの香りと風味を引き出します。かつ、北向きの畑で育てることで、果実が熟しすぎるのを防ぎ、色から想像するよりも透明感があって純粋なおいしさを実現。また、このワインは「SENZA SO2」、つまり酸化防止剤(亜硫酸塩=SO2)無添加です。
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シチリアといえば、地中海の要所にあって様々な国に侵略・支配された歴史から、今も多彩な文化が混在し、ギリシャ神殿の遺跡なども残ります。『ニンファ』とは、ギリシャ神話で森や山、水に宿る妖精のこと。人の介入をなるべく減らし、大地の恵みを感じられる味にしたいという願いが込められています。
どんな味ですか?
『ニンファ』を初めて試飲したとき、ナチュールワイン独特のクセをほとんど感じることのない、きれいな味に驚きました。ヨーロッパの優れたビオワイン生産者として噂は聞いてましたが、この価格帯でこれほど楽しめるワインはそうありません! 心地良い酸があり、食事も進みます。郷土料理の“グラッサ”に似た、肉じゃがが合いそうです。
飲んでみました。
ブドウや柑橘系のフレッシュな果実味が強く、ほのかに蜜の香りも。が、甘くはなく、酸味もあってあと口はキリッと。ちなみに、ワインをより味わうため、ドイツのワイングラスブランド『RIEDEL』の脚なしタンブラーを購入しました。ブドウ品種別の豊富な商品から、野口さんに伺って「ヴィオニエ/シャルドネ」を選択。確かに香りが広がる!
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今週のワイン
ヴァルディベッラ カタラット ニンファ 2017
産地:イタリア・シチリア州
2,400円(税抜)
salvis wine & records
[天満橋]
大阪市北区天満3-3-18 順源ビル1F
TEL 06-6356-7072
12:00〜20:00 水曜休
Instagram(@salvis_wine)
店主・野口一知さんがセレクトする小さな作り手のワインと、好きな音楽のレコードを扱う専門店。ワインはヨーロッパを中心に約200種を扱い、その約8割がナチュールワイン。知識ゼロでも、味の好みや飲む相手などを伝えれば、ぴったりのワインを教えてくれる。奥には隠し部屋的なバー空間があるのでぜひお尋ねを。全国発送可。
プロフィール
MeetsRegional編集室 1989年創刊以来(今年で31年目突入!)、関西の街をフォーカスし続けるリージョナル・マガジン。編集部員をはじめ、誌面に携わるさまざまなスタッフが自分の足で探してきた店や人、モノやコトを、私感たっぷりにご紹介。街や酒場の“ゴキゲン”を言い訳に、どうにも飲める(飲み過ぎる)スタッフ多め。現在、「WE♥酒場」をキャッチフレーズに、酒場にまつわるエトセトラを12カ月連続で特集中。毎月1日発売。
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