今週末、飲みたいワイン。第15回
カテゴリ:お酒
家飲みの日々が続くなか、偶然立ち寄った天満橋のワインショップ[salvis wine & records]で、お薦めのヴァンナチュール(自然派ワイン)の複雑な味わいに開眼。カタカナや専門用語が苦手な人でも楽しめる! 週末に飲みたい、小さな作り手による物語のあるワインを紹介します。
第15回
ピノ・グリの皮の色を反映した“赤い”オレンジワイン。
『Pinot Gris 2018 / Craven』
今回は南アフリカのステレンボッシュで造られる白ワインをご紹介します。
南アフリカワインの主な産地が集まるエリア「ワイン・ランド」。地中海性気候で、夏は乾燥し、春と秋は20度前後に気温が安定することや、粘土質の土壌や水はけのいい地形が、ワインづくりに適した場所です。その中心の町が、ケープタウンから車で約1時間のステレンボッシュです。
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「ニューワールド」と呼ばれ、注目される南アフリカワイン。90年代のアパルトヘイト撤廃後からワインの輸出量が増え、2000年頃からは前衛的なワイン造りを目指す若手生産者たちが台頭してきています。気鋭のワイナリー[クラヴァン]もそのひとつで、ミック・クラヴァン氏が2014年に立ち上げました。
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ミック氏は、オーストラリアに生まれ、オーストラリアの大学で醸造を学びました。オーストラリア屈指のワイン名産地マーガレット・リバーで働いていたときに、南アフリカ出身の奥様と出会って結婚、南アフリカに移住します。奥様は別のワイナリーに勤めながら、夫婦で[クラヴァン]としてのワイン造りに取り組んでいますが、そのワインは一貫して、軽やかで柔らかく食事に合うもの。瓶詰め時にSO2を少量使うのみのナチュラルな造りが基本で、なるべく人が介入せずにシンプルに保つことを心がけているそうです。
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現在造っているワインは、赤のブドウ品種はピノ・ノワールとシラー、白のブドウ品種はピノ・グリとクレレット・ブランの4種類です。今回のワインはピノ・グリですが、ピノ・グリの皮がもつ薄い赤褐色を生かすべく、果皮と果汁を一緒に発酵させる“スキンコンタクト(マセラシオン)”の時間を数日間とっています。白のはずなのに、ロゼのような色合いに仕上がっているのはそのためです。
どんな味ですか?
「ロゼ」は赤ワイン用のブドウから造られたもので、白ブドウを使ったこのワインは通常なら「オレンジワイン」と呼ばれますが、ロゼワインとして認識される場合もあるようです。赤ワインのようなタンニン質と、ピノ・ノワールのようなドライなイチゴっぽさが特徴。2日目、3日目と、徐々にピントが合うようにおいしくなってきます。秋の夕暮れのような色とも相まって、サンマやキノコ料理、栗の渋皮煮など、秋の味覚によく合います。
飲んでみました。
南アフリカワインは今、専門誌で特集を組まれるほど人気だそう。実際に、『Meets』誌面で紹介したように、西天満などには専門店もちらほら。最初は少しスモーキーなニュアンスもあって、飲みにくいかなと思いきや、ベリーのような香りと果実味がふわりとやってきて、ついもう一杯注ぎたくなる味わいでした。2日目のほうがよりまろやかでより飲みやすくなります。
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今週のワイン
ピノ・グリ 2018
産地:南アフリカ・ステレンボッシュ
3,000円(税抜)
salvis wine & records
[天満橋]
大阪市北区天満3-3-18 順源ビル1F
TEL 06-6356-7072
12:00〜20:00 水曜休
Instagram(@salvis_wine)
店主・野口一知さんがセレクトする小さな作り手のワインと、好きな音楽のレコードを扱う専門店。ワインはヨーロッパを中心に約200種を扱い、その約8割がナチュールワイン。知識ゼロでも、味の好みや飲む相手などを伝えれば、ぴったりのワインを教えてくれる。奥には隠し部屋的なバー空間があるのでぜひお尋ねを。全国発送可。
プロフィール
MeetsRegional編集室 1989年創刊以来(今年で31年目突入!)、関西の街をフォーカスし続けるリージョナル・マガジン。編集部員をはじめ、誌面に携わるさまざまなスタッフが自分の足で探してきた店や人、モノやコトを、私感たっぷりにご紹介。街や酒場の“ゴキゲン”を言い訳に、どうにも飲める(飲み過ぎる)スタッフ多め。現在、「WE♥酒場」をキャッチフレーズに、酒場にまつわるエトセトラを12カ月連続で特集中。毎月1日発売。
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