「あれが食べたくなる?」中村蒼の舞台

2011.4.7 10:00

コロコロと変わるキュートな表情に、誰もが惹きつけられる・・・。昨年だけでも『BECK』『大奥』などの話題の映画に立て続けに出演し、そのたびに注目度を高めてきた俳優・中村蒼。そんな彼が、竹内真の長編小説を原作とした『カレーライフ』で舞台に登場する。祖父が作ったカレーの味を再現した店を開くため、5人の従兄弟同士が世界各国を飛び回って幻の味を探し求める青春冒険物語だ。この取材の数日前に、20歳の誕生日を迎えたばかりだった中村蒼。普段は真面目でシャイな印象の彼が、15歳の時に初めて立った舞台の思い出や、好きなカレーについてまで語ってくれたインタビュー。素顔もとってもキュートです!

取材・文/吉永美和子 写真/バンリ

──原作を読んでみた感想はいかがでしたか?

とにかくぶ厚い本なので、まず読むのに時間がかかりました(笑)。でも全然複雑な内容ではないし、僕と同年代の人たちの話なので、すごく入りやすかったです。

──現時点では脚本待ちの状態だそうですが、どんな舞台になると想像してますか?

(演出の)深作監督は、あまり舞台舞台してない、ドラマに近い作品にすると言ってました。それとカレーって、やっぱり匂いが重要ですよね。舞台でも本物のカレーを出す予定らしいので、それによって観ている人も、僕たちと一緒の世界にいる感覚が味わえるんじゃないでしょうか。ただ主人公たちはアメリカ、インド、沖縄と様々な土地を訪れるんですが、ここまで場所が大きく変わる舞台って、僕が知る限りでは観たことがない。それをどうやって、演劇の舞台で表現するのかまでは想像できないですね。役者の演技以外にも、楽しめるところがたくさんある作品になるんじゃないでしょうか。そして終演後には絶対、カレーが食べたくなると思います。

──中村さんが演じるケンスケは、従兄弟たちの先頭に立って引っ張っていく役ですね。

「将来みんなで一緒にカレー屋を開こう」という、子供時代の約束を果たすために、中心になって皆を集めていくんですよ。強い意志と、リーダーシップを持った人間だと思ってますが、自分に置き換えた時に、そんなことはできないなあと(笑)。

──原作のケンスケは結構周りに流されて、あれよあれよという間にカレー屋を開くことになるという立ち位置でしたけど、そっちの方が中村さんの性格に近いですか?

そうですね。僕も周りに影響されやすい人間なので、原作のケンスケに近いです。でもケンスケはいろいろな土地を旅していく間に、祖父のカレーの手がかりをつかむだけでなく、人としてもどんどん成長していくんですよ。そういうところも面白いなと思います。
──中村さんはカレーには、何か思い入れがありますか?

独り暮らしを始めて、最初に作った料理がカレーでした。料理の定番だし、野菜も取れるし日持ちもするし。でも・・・美味しくはなかったです(笑)。何かが足りなくて、まずくもないけど旨くもないというか。僕はもともと料理はしないし、分量をきっちり量って作ったりもしないので、どうも親が作ったカレーのようにはできないですね。

──でも原作は調理シーンがかなり多いので、舞台でも料理をすることになるのでは?

そうなんですよ。ただでさえ舞台上で、大勢の人に観られて緊張しているところに、料理までするって・・・危険な匂いがしますね(笑)。今のうちにカレー作りに慣れておかないといけないなあと思ってます。

──ちなみにどんなカレーがお好きですか?

僕は甘口が好みですね。でも実家にいた頃は、僕以外の家族は全員辛口が好きで、わざわざ母親が僕の分を別に作ってくれてたんですよ。鍋を2つ使って・・・ありがたい話です。お肉は最近だと、鶏肉のカレーが一番好きです。

「カレーライフ」

出演:中村蒼、倉科カナ、井上正大、植原卓也、崎本大海、ほか
6月4日(土)・5日(日)  4日=13:00~/17:00~、5日=13:00~
森ノ宮ピロティホール
7,500円(全席指定) 
※ 未就学児童入場不可
※ 4日・17:00~の公演終了後にアフタートークあり
(参加者:中村蒼、倉科カナ、井上正大、植原卓也、崎本大海)
06-7732-8888(キョードーインフォメション/10:00~19:00)

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本