ダンス界注目の若手が大阪で会見

2014.7.3 12:00

ダンス界注目の若手、大貫勇輔

(写真2枚)

ダンスに詳しい人に「注目の若手は?」と聞くと、今なら大貫勇輔の名前を上げる人が多いのではないだろうか。弱冠25歳ながら、驚異的な身体能力と表現力で、あらゆるジャンルのダンスをこなす天才肌。さらに俳優としてミュージカルに出演するなど、ダンス以外の表現にも積極的に挑戦している。そんな彼が、8月はミュージカル『ピーターパン』、9月は海外のダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」の舞台に相次いで出演! その2作品の記者会見が、大阪で一気に行われた。

『ピーターパン』では、主人公の強敵・フック船長を演じる。過去には古田新太や武田真治なども演じてきた大役で、しかも34年の歴史の中では最年少での抜擢となった。「史上初というぐらい”踊るフック”になるのが見どころ。笑えるしカッコいいけど、恐れられる存在ではありたいですね。観客の子どもが泣いたり、ピーターを応援したくなるようなフックになれば成功かなと。大人にとっても、忘れていた子どもの頃の夢や感情を思い出させてくれる、感動できる舞台になると思います」

一方「BAD BOYS OF DANCE」とは、実は今春のワールドツアーで共演済み。しかし主宰のラスタ・トーマスに「こんな仕事を受けた君はすごい!」と感心されたほど、ハードな体験だったそう。「ゲネプロ(本番通りの進行で行うリハーサル)なしで舞台に立つとか、緊張することの連続で、底力が付いたと思います(笑)。使ってる曲は、耳なじみのあるものが多いんですが、音楽がノリノリでも、ノリにくい振付を付けてくるんですよ。でもそれが変わっていて面白い。その中でどこまで、グルーブ感やフィーリングを出せるかが課題であり、楽しみなところです」

ミュージカル『ピーターパン』とダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」の舞台に相次いで出演する大貫勇輔
ミュージカル『ピーターパン』とダンス集団「BAD BOYS OF DANCE」の舞台に相次いで出演する大貫勇輔

また海外の一線で活躍するダンサーたちと長い時間を過ごしたことは、今後のダンサーとしてのスタンスを、いろいろと考える機会にもなったそう。「技術だけで戦っても、世界には必ず上がいる。だからそれ以外のところで戦える、僕なりのオリジナリティがないといけないと思いました。フィジカルだけじゃなく、センス的な部分を鍛えることがすごく大事なのかなあと、今は考えています」

怖さと愛嬌を兼ね備えたフックを演じた翌月には、クールな凄技ダンスで魅了するという、振り幅の大きな2つの舞台を経験する大貫勇輔。近い将来、特にダンスに詳しくない人でも名前を知っている・・・という存在になりそうな彼の姿を、ぜひこの機会にチェックして!

取材・文/吉永美和子

『ビーターパン』
日時:2014年8月9日(土)11:00〜/15:30〜
会場:梅田芸術劇場 メインホール

『Rock the Ballet2』
日時:2014年9月2日(火)14:00〜/19:00〜
会場:梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

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