情報処理をアートへ視覚化した展示

2014.11.7 13:00

「CODE:「私たちの時代の言語」展」

(写真4枚)

大阪の「ナレッジキャピタル」とオーストリア・リンツのクリエイティブ文化機関「アルスエレクトロニカ」とのコラボレーション展示『CODE:「私たちの時代の言語」展』が、11月6日から開催されました。

普段何気なく使っているスマートフォンやパソコン。メールを送ったりWEBサイト見たり・・・と、文字や画像を見ているだけなのに、実はコンピューターの中では様々な”コード”(コンピューター語)が飛び交っている。これからの世の中を動かすために、なくてはならない存在の”コード”に焦点をあて、世界で活躍する2組のアーティスト、ゴラン・レヴィンとエキソニモが作品展示を行っています。

アーティストでエンジニアでもあるゴラン・レヴィンの作品「Eyecode」と「Eidola」は、インタラクティブ・アートを牽引してきた氏らしく、カメラで捉えた人の目やその視線を”コード”でコントロールすることで、見ている人が作品に参加できます。遊びながら最新技術を使い、アート作品を一緒に育てていく感覚はなんとも不思議。

コンピューターに解析ができない画像文字を自動生成し、デザインTシャツを作るシステムを設置することで人間らしさとは何か?と考えさせられる
コンピューターに解析ができない画像文字を自動生成し、デザインTシャツを作るシステムを設置することで人間らしさとは何か?と考えさせられる

一方のエキソニモは、テクノロジーとユーザーの関係性へ実験的に挑む日本のアートユニット。彼らは、人は判別できてもコンピューターには解析ができない画像文字を自動生成し、デザインTシャツを作るシステムを設置。その場で商品化して購入することができる手軽さとは対照的に、「コード」を使ってコンピュータ自身に理解できない文字を作らせ、人間らしさとは何か?なんて、ちょっと深い意味合いに考えさせられる。

記者会見では、「ショッピングモールの中の展示スペースで開催することで、アートであるという認識を持ってもらえないリスクがある」と両アーティストは危惧していたが、そもそも存在そのものが一般には認識されていない”コード”。ショッピングの合間にふらりと最新アートに触れられるのは、この場所で展示されているからこその貴重な体験なので、生活とアートの隔たりを取り払っているこの機会にぜひ覗いておきたい。

なお、11月7日・8日はトークセッションとワークショップが行われ、世界的アーティストたちと直接交流できるチャンス! アート最前線の生の声を聞いてみて。

「CODE:「私たちの時代の言語」展」

期間:2014年11月6日(木)~2015年1月25日(日)
時間:10:00~21:00
会場:ナレッジキャピタル「The Lab.」(グランフロント大阪北館 2F)
料金:入場無料

「CODE:「私たちの時代の言語」展」

「トークセッション」
日時:2014年11月7日(金)・19:00~21:30

「CODE:「私たちの時代の言語」展」

「ワークショップ」
日時:2014年11月8日(土)・14:00~17:00
※共に定員50名、参加費無料

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