安藤サクラ「不良になれるかも、と思って」

2015.1.13 15:04

主演の安藤サクラ(左)と武正晴監督

(写真3枚)

年末年始の慌ただしいなか公開されるも、徐々に口コミで広がり、現在、大ヒット上映中の映画『百円の恋』。その監督・武正晴と主演・安藤サクラが、ヒット御礼舞台挨拶で「シネ・リーブル梅田」(大阪市北区)に登壇しました。

小走りで登場した安藤は、スクリーンで見る印象よりも随分華奢で、小動物のように愛らしく、場内からは「かわいー!」の声。観客との質疑応答スタイルで進んだ舞台挨拶は、時間いっぱいまで途切れることなく質問の手が挙がりました。

──ダメ女が一念発起、ボクシングに魅了されていく物語ですが、ボクシング経験は?

安藤「実は、中3の時に少しだけやってたんです。近所にすごい怖そうな人たちが出入りしてるジムがあって、『そこに通ったら、スゴイ奴って思われるかなー』とか、『簡単に不良になれるかも』とか思って(笑)。実際にはすごく真面目にボクシングを習いましたけどね。でも、コレ(手錠を掛けられるポーズ)になって潰れちゃったんですよね。やっぱり、ホントにヤバいトコだったみたい(笑)。撮影前は3カ月くらい練習したけど、全然時間足りなくて焦りました」

──冒頭とラストでは、身体も顔つきも別人。どのくらいかけて体づくりを?

安藤「撮影期間は2週間。でも、お腹ぷよぷよの下着シーンは、ピークで太っておきたかったから、そこを撮ってから体を絞りたかったんです。撮影4日目が下着シーン、その10日後がボクシングの試合のシーン、その間で減量でしたね(客席からはホォォーとどよめきが)」

映画『100円の恋』より
映画『100円の恋』より © 2014 東映ビデオ

──私の地元(山口県周南市出身の女性)がクレジットされててハッとしました。なぜ周南市を?

武監督「この作品は、周南市の映画祭で、2年前に『松田優作賞』という脚本賞をいただいたことが、製作への後押しとなったんです。だから、選んで下さった方たちの町で、クランクインしたかった。動物園のシーンです。そこに、感謝の気持ちを込めました」

──現実は甘くない、ハッピーになんかなれない!って感じがリアルでした。

監督「一子は僕自身なんです。仕事がなくてあがいてた時、『25年の映画人生、本気で頑張ったことあんのか!?』って、自分自身をボコボコにしたかった。僕、ハッピーを経験したことないんですよね」

安藤「ハッピーじゃないかもしれないけど、一子はラッキーではありますよね。下水道みたいな臭いさせてた女が、あんな男に出会えたこと自体が超ラッキー!でも、この映画の”先”は考えたくないなー」

最後は、えべっさん(商売繁盛の神様)にお詣りをしてきたという女性から、「これからも頑張って」と2人に熊手のプレゼントが。その後のマスコミ用フォトセッションの時間には、安藤が「お客さんも撮ってOKにしましょうよ!」と提案して撮影会がはじまったりと、終始和気あいあいの舞台挨拶となった。

取材・文・写真/hime

映画『百円の恋』

2015年1月3日(土)公開
監督:武正晴
出演:安藤サクラ、新井浩文、稲川美代子、早織、宇野祥平、ほか
配給:SPOTTED PRODUCTIONS R15+

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