成島出監督「ソロモンの偽証」1万人から大抜擢した「目と声」

2015.2.26 21:29

構想15年・執筆に9年を費やした宮部みゆきの長編推理小説を豪華キャストで映画化した『ソロモンの偽証』。その前篇の特別試写会が2月26日に大阪市内でおこなわれ、これがデビュー作となる主演の藤野涼子(同役名でデビュー)、佐々木蔵之介、成島出監督が舞台挨拶をした。

左から、成島出監督、藤野涼子、佐々木蔵之介
左から、成島出監督、藤野涼子、佐々木蔵之介

日本アカデミー賞ほか、主要映画賞を30冠受賞した成島出監督は、1万人の候補から彼女を主演に選んだ決め手を「目力と、落ち着いた艶やかな声ですね。中学生くらいだと、どうしてもキンキンしちゃうんですけど、彼女は正統派の女優の声をしていた。演技はまったくダメだったんですけどね」と披露。もちろん、映画では成長した姿が観られますとフォローも忘れなかった。

左から、成島出監督、藤野涼子、佐々木蔵之介
左から、成島出監督、藤野涼子、佐々木蔵之介

オファーの際、お父さん役として引っ張って欲しいと言われた佐々木は、「『君は技術がないんだから、(役の)藤野涼子として生きなさい』と監督に言われて、半年以上ずっと藤野涼子を生きようとしていたんです。で、監督やスタッフ、僕らキャストが見守るなかで、後篇の最後のシーンのリハーサルがあったんです。50分近いかな、台本も見ずに頭から通しでやって。途中、屋上での回想シーンも舞台上でやり続けるんですよ。そのときの、彼女が藤野涼子を生き続けてきたエネルギーがすごくて。それは見事にフィルムに残っています。ホントに驚きました。でも、それは後篇なんですけどね(苦笑)」と絶賛!

そんな父に対して藤野は、「蔵之介さんや(母役の)夏川さんは、私に責任を負わせない、不安でいないように声をかけてくださるんですけど・・・すごい緊張していて、全然喋れなかったんです。やっと最近、目を合わせて話すことができました」とコメント。場内を沸かせた。

イベント終盤は客席の間を練り歩く異例の展開に
イベント終盤は客席の間を練り歩く異例の展開に

舞台挨拶終盤、マスコミのフォトセッション後に佐々木が突然、「みんな、携帯出しましょか?」と、いつもは厳禁の写真撮影を許可。さらには近くで撮れるようにと、3人は舞台から降り、客席の間を練り歩くという異例の展開に。大阪・堺市の学校で撮影された映画『ソロモンの偽証』、前篇・事件は3月7日、後篇・裁判は4月11日に公開される。

映画『ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判』

前篇:2015年3月7日公開、後篇:4月11日公開
監督:成島出
出演:藤野涼子、板垣瑞生、石井杏奈、清水尋也、富田望生、前田航基、望月歩、佐々木蔵之介、夏川結衣、永作博美、黒木華、田畑智子、松重豊、小日向文世、尾野真千子
配給:松竹

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本