松尾スズキ監督、松田龍平と10年ぶり共演「コネでねじこんだ」

2015.3.16 19:25

映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』プレミアム上映会が、3月13日に大阪市内でおこなわれた。上映前の舞台挨拶には、8年ぶりにメガホンをとる松尾スズキ監督と主演の松田龍平が登場。2人は松尾が監督を務めた映画『恋の門』以来、約10年ぶりの共演となる。

舞台挨拶を行った松尾スズキ監督と主演の松田龍平
舞台挨拶を行った松尾スズキ監督と主演の松田龍平

本作は、いがらしみきお原作のコミック『かむろば村へ』を映画化したもの。松尾監督は、「学生の頃から、いがらしみきおのファンだった。(自身も)マンガ家を目指したが、出版社から『いがらしみきお、みたいな作風はいらないんだ』と言われ挫折。それが巡り巡って映画化するのは感慨深いものがある」とコメント。

松田龍平を起用したのは「コメディだけどコメディ俳優は安っぽくなる懸念があった。映画『舟を編む』で主演を務め、落差が合った方が面白さが倍増する」と、各賞を総ナメし、格が上がった松田をコネでネジ込んだと笑いまじりで語った。

観客の声援に応える松田龍平と松尾スズキ監督
観客の声援に応える松田龍平と松尾スズキ監督

ジヌとは、東北弁で銭のこと。松田が演じた主人公は、「お金恐怖症」になってしまった元銀行マン・タケ。「症状を演じるにあたり、なかなか計り知れないものがあったんで、松尾さんにご指導をいただきました。現場も温かく、笑いが絶えない、わりと素みたいな感じで役に臨めた」と言うように、かむろば村・村長演じる阿部サダヲ、親孝行なチンピラ役の荒川良々ら「大人計画」ワールドとの化学反応は、この映画のトピックのひとつ。

過疎化が進む村で1円も使わずに生きていく男。そこで出会った、とんでもない村人たち。共演キャストも、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、片桐はいりら、超豪華。濃厚かつシュールなエピソード満載だけに、劇場で大笑い必至です。

取材・文・写真/宗久篤司

映画『ジヌよさらば ~かむろば村へ~』

2015年4月4日(土)公開
監督・脚本・出演:松尾スズキ
出演:松田龍平、阿部サダヲ、松たか子、二階堂ふみ、西田敏行、ほか
配給:キノフィルムズ
©2015 いがらしみきお・小学館/「ジヌよさらば かむろば村へ」製作委員会

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