京都の植物園に神モチーフの巨大彫刻

2015.7.29 16:33

植物園の観覧温室「鏡池」前にて、山田啓二京都府知事と共に7月24日に行われたオープニングセレモニー

(写真3枚)

琳派誕生400年を記念した企画が多く開催されている京都で、東西アーティストによる貴重なコラボレーションが実現。東京よりアートディレクター・増田セバスチャン、京都から現代美術家・ヤノベケンジとアーティスト・髙橋匡太らによる展示&イベントが「京都府立植物園」(京都市左京区)で行われます。

俵屋宗達らが描いた琳派を代表する作品《風神雷神図》を象徴とする4つの彫刻作品が並ぶ予定なのですが、今はそのうち2作品を鑑賞できます。すでに先行して展示されている《雷神ー黒い太陽》の隣に、花の女神として《フローラ》が7月25日に追加されました。こちらは、ヤノベの彫刻作品に増田セバスチャンによるカラフルなオブジェが詰まった衣装が施されています。

《フローラ》(右)は尾形光琳の《紅白梅図屛風》を思わせる服の模様。衣裳の中に夢が詰まっているイメージなのだとか。9月27日〜10月11日のライトアップ時には、立ち上がり、目を開き、装飾が光り出します
《フローラ》(右)は尾形光琳の《紅白梅図屛風》を思わせる服の模様。衣裳の中に夢が詰まっているイメージなのだとか。9月27日〜10月11日のライトアップ時には、立ち上がり、目を開き、装飾が光り出します

今後、8月13日、9月中旬に残り2作品が展開予定。「琳派の過去の作品をテーマとしていますが、そこにはあまりとらわれず、自分たちがつくったものが琳派であると思っています」と増田さん。そして、9月27日から15日間、夕刻からのライトアップイベントとして、髙橋匡太による作品《ひかりの実》が、彫刻の背景にあたる温室全体を3,000個のLEDライトで彩ります。

「再び琳派の感性が開く、新しいムーブメントが京都から起こりそう、そんな前触れのような刺激的なコラボレーションです」とヤノベさん。会期を通して見どころが増す構成で、全てが揃うのは9月27日。何度も訪れて、周囲の季節の変化まで展示として取り込んだ魅力も楽しんでみてはいかがでしょうか。

取材・文・写真/松永大地

「PANTHEON 神々の響宴」

期間:2015年7月25日(土)〜10月25日(日)
時間:9:00〜17:00(入園は〜16:00、9/27〜10/11は〜20:00)
会場:京都府立植物園 観覧温室前(京都市左京区下鴨半木町)
料金:一般200円、高校生150円、中学生以下無料
電話:075-701-0141

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