田中圭「舞台は肉をつけるため」

2015.8.25 20:00

舞台「夜への長い旅路」に出演する田中圭

(写真2枚)

ドラマ『HEAT』や映画『図書館戦争』シリーズなどテレビや映画を中心に活躍する田中圭。「舞台は肉をつけるために避けて通れない」と話す田中が、9月の舞台『夜への長い旅路』のため、大阪市内で囲み取材をおこなった。

前作舞台『Tribes トライブス』に引き続き、「天才だと思う」と田中が語る熊林弘高による演出。同じ演出家が続くことから一度誘いを断ったものの、今回弟役の満島真之介と熊林が「しつこく来たから受けた」という。「共演は初めてなんですけど、お姉ちゃん(満島ひかり)つながりで前から知っていたし、いま一緒にお芝居してても僕と真ちゃんで作る、意味のあるものが掴める気がしている」と満島との共演に期待しているようだ。

今作は、「簡単に言ってしまえば家族喧嘩。根本は家族の愛の話」というように、ノーベル賞作家のユージン・オニールが、自らの家族の話を戯曲化し「演劇史上最高の自伝劇」と言われる傑作。麻薬中毒の母と落ち目の俳優の父、酒に溺れる兄と結核患者の弟という一家で、田中は自堕落な兄・ジェイミー役を演じる。シリアスなものをシリアスにやってもつまらないと、「コメディを目指してがんばってる」というユーモラスなシーンもあるとか。

劇中では自堕落な兄・ジェイミー役を演じる田中圭
劇中では自堕落な兄・ジェイミー役を演じる田中圭

これまで映像作品が多かった田中が、「舞台で肉をつける」とは何を意味するのだろうか。「映像だと編集や音を使ったりして、いろいろごまかしがきくんですよね。でも舞台だとカットはないし、その場に生きてるものを出演者がやらなくてはいけない。芝居でコミュニケーションを取るという意味で、舞台はやらなくちゃいけないと思ってます」と、役を”演じる”ではなく”生きる”と表現する田中の生き様を観よう。

「夜への長い旅路」

作:ユージン・オニール
翻訳・台本:木内宏昌
演出:熊林弘高
出演:麻実れい、田中圭、満島真之介、益岡徹
日程:2015年9月26日(土)~29日(火)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ

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