昭和コレクターによる家電展、恒例に

2016.1.10 18:35

宇宙ロケット型ラジオ、ロケット型ミニライトなど当時の宇宙ブームにあやかった製品

(写真7枚)

昭和の家電を展示する『お正月だよ! 今年もよろしく 昭和レトロ家電~マスダコレクション展~』が大阪・天神橋筋六丁目の「大阪くらしの今昔館」で2月14日まで開催中。会社員のかたわら同館の特別研究としても活動している増田健一さんによる展示は今年で4回目を迎え、昨年は2万5千人動員するなど、当時を知る世代から知らない子どもたちまでが訪れる人気企画に。

増田健一さんは昭和38年生まれ。小学校の時に見た写真集で30年代の家電に惚れ込み、18歳頃から昭和30年代の家電を中心にコレクション。石けんやハミガキなどの生活雑貨に至るまでを収集する知る人ぞ知る存在だ。現在、約2,000点所有するそうで、その中から電化製品を100点、また新たな試みとして今年は当時の食品や薬などのポスター40点を展示。今回は洗濯・台所・居間をテーマに、ユニークなものが中心となる。

「デザイン、発想など驚かされるものばかり。戦後に便利なもの、良いものを生みだそうという当時の空気感や頑張りが感じられると思います。また昭和28年~40年の公務員初任給の表も置いているので、当時の価値がどれぐらいだったのか実感できると思います。例えば、昭和32年に発売された白黒テレビは、高卒の国家公務員の初任給のほぼ1年部分の75,800円。とても高価だったんですね」と広報担当の西明子さん。

テレビ型のラジオやストーブ。当時、テレビは人々の憧れであり、先端を象徴するイメージでも
テレビ型のラジオやストーブ。当時、テレビは人々の憧れであり、先端を象徴するイメージでも

ドアにアートが描かれた冷蔵庫、おひつ型の炊飯器、乾電池消しゴム・・・なぜそんなものが登場したのか、世間の反応など、増田さんの説明も必見。例えばビニール製羽根の扇風機は、間違って指を入れてもケガをしないように、羽根が軟質ビニールで出来ています。でも本当に大丈夫だったのでしょうか…ためしに指を入れてみました(はたしてどうなのかは会場で)」と言うように、当時の背景を把握した上でのエピソードを披露。増田さんの講演会を1月24日に開催される(要事前申し込み)。

『お正月だよ! 今年もよろしく 昭和レトロ家電〜マスダコレクション展〜』

期間:2016年1月3日(日)〜2月14日(日) ※1/5・1/12・1/18・1/19・1/26・2/2・2/9・2/12休
時間:10:00〜17:00(入館は〜16:30)
会場:大阪くらしの今昔館8F 企画展示室
料金:300円(常設展+企画展800円、高・大生500円)
電話:06-6242-1170

『増田健一氏 講演会』
日時:1月24日(日)・10:30〜12:00
料金:無料・要事前申し込み(150名限定先着順)
※公式サイト、ハガキ、FAXにて申し込み可

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