唯一の舞台美術賞にBRAVA!記念公演

2016.4.17 06:00

『麦ふみクーツェ』千秋楽より。カーテンコールにはいしいしんじも登壇、音楽監督のトクマルシューゴの指揮によるアンコールで幕を閉じた

(写真1枚)

日本で唯一となる舞台美術専門の賞「第43回伊藤熹朔賞」に、「シアターBRAVA!」(大阪市中央区)で2015年4月に行われた音楽劇「麦ふみクーツェ」の美術を担当した柴田隆弘さんが受賞した。

この賞は、舞台芸術において視覚的、美術的立場から演出に関わる人たちによる「日本舞台美術家協会」が、年間の最優秀作品を選考し授与。これまでの受賞者は、NODA・MAPの『エッグ』(2012年)で堀尾幸男さん、上川隆也主演の『真田十勇士』(2013年)で伊藤雅子さんなど。

本作は、「シアターBRAVA!」の 10周年記念公演シリーズとして行われ、いしいしんじの小説を演出家・ウォーリー木下が舞台化。主人公の少年・ねこが、少女・みどり色を始めとする風変わりな人々との交流や、様々な音楽体験を通じて成長する姿を描いた作品。まさに立体絵本から飛び出したようなかわいいステージには、様々な小道具や楽器が配され、観客のワクワク感をくすぐり、見ているだけで楽しくなる舞台美術だった。

柴田隆弘
1997年大阪芸術大学舞台芸術学科舞台美術コース卒。関西を中心に様々な劇団の舞台美術プラン製作を手掛ける。主な劇団に、スクエア、MONO、iaku、極道退屈道場など。

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