春にだんじり、見物客で岸和田賑わう

2016.4.18 15:00

久米田池沿いを通り、一番に寺に入る池尻町のだんじり

(写真6枚)

大阪府内最大のため池「久米田池」(岸和田市)の「世界かんがい施設遺産」登録を記念した大規模なパレード『地車お祝い曳行』が17日に行われ、池沿いにある久米田寺にだんじりが集結。地元民を含む多くの見物客で溢れかえった。

10月の同時期には他地区でも多数だんじり祭が開催されるが、春に開催されるのは極めて珍しく、また、曳き手らはほかの祭りを見ることは滅多にできないため、この希少な機会に多くの祭礼関係者も集まった。

次々と寺に入っていく八木地区のだんじり(写真は大町)
次々と寺に入っていく八木地区のだんじり(写真は大町)

曳き手らは熊本地震への鎮魂の意味を込めた喪章を法被の袖につけ、笛や太鼓の鳴り物の音や「そーりゃ、そーりゃ」との掛け声でエールを送りながら「がんばれ九州」と書かれた垂れ幕の横を走り抜けた。久米田池沿いの道路から、各町のだんじりが勢い良く寺の境内へ入っていくと、曇っていた空がみるみるうちに快晴に。青空の下で12台ものだんじりが境内にずらりと並ぶ光景は美しく圧巻で、見物客からは歓声が上がった。春の開催について、池尻町の青年団団長の福嶋さんは、「全員いろんな思いを持って臨んだ。おそらく一生に一度の今回のような行基参りは記念になる」とやりきった様子だった。

全12台のだんじりが久米田寺に集結
全12台のだんじりが久米田寺に集結

岸和田地区をはじめ、だんじり祭は氏神を祀る神社に宮入りするが、今回開催された八木地区では合わせて、久米田池を造築した奈良時代の僧侶・行基への感謝をこめ、久米田寺の行基堂への参詣「行基参り」が行われる非常に珍しい地区となっている。

『地車お祝い曳行』 

日程:2016年4月17日(日)
時間:行基参り7:00〜12:00(記念式典10:00〜10:30)
場所:久米田池周辺(岸和田市池尻町)
電話:072-423-9490(岸和田市役所農林水産課)

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