小吹隆文撰・おでかけアート、6/29〜

2016.6.29 23:00

Note Gallery, ART OSAKA 2015 昨年の展示の様子 photo:Tomoaki Hayakawa

(写真3枚)

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「とにかく誰よりも現場を見て歩く」を信条に、美術ライター・小吹隆文が膨大なアートの海から、いま必見の展覧会をピックアップ! 今週は、注目のアートフェア、チェコの絵本、ダリ展を紹介します。

 

アートと仲良しになれる2日間
『ART OSAKA 2016』
@ホテルグランヴィア大阪26階(大阪市北区)

今年で14回目を迎えるアートフェア「ART OSAKA」。アートフェアとは、画廊がブースごとに出展して良質な作品を展示販売するイベントです。

「ART OSAKA」はホテルで行われるので、1客室につき1ギャラリーという構成になります。生活空間に近い環境で作品を見られるので、自分の部屋に作品を飾ったらどう見えるのかなど、よりリアルな視点でアートを楽しんでください。また、会場には作家が大勢いるので、気楽に会話して作品の見どころを教えてもらうのも良いでしょう。今年の参加画廊は53。内訳は、関西24、関西以外20、海外9で、うち11画廊が初参加となります。また、画廊とは別に3つの企画展が行われ、多彩な視点からアートを楽しめます。

2016年7月2日(土) 11:00〜20:00・7月3日(日) 11:00〜19:00
展覧会情報はこちら

 

絵本ファン見逃し厳禁の好企画
『東欧の絵本大国「チェコ絵本をめぐる旅」』
@芦屋市立美術博物館(兵庫県芦屋市)

長く豊かな歴史を持ち、今も国際的に高く評価されているチェコの絵本。その奥深い魅力を、草創期から現代までの絵本原画、リトグラフ、絵コンテ、デッサン、資料など約150点で紹介します。

ヨゼフ・チャペック『長い長いお医者さんの話』より「郵便屋さんの話」(挿画・原画) 1932年 Courtesy of the Heirs of Josef Čapek
ヨゼフ・チャペック『長い長いお医者さんの話』より「郵便屋さんの話」(挿画・原画) 1932年 Courtesy of the Heirs of Josef Čapek

出展作家は、『長い長いお医者さんの話』や『ダーシェンカ』などで知られるチャペック兄弟、チェコの国民的絵本作家ヨゼフ・ラダ、第2次大戦後に活躍したクヴィエタ・パツオフスカー、アメリカに渡って活動しているピーター・シス、ブラチスラヴァ世界絵本原画展でグランプリを受賞した後、チェコに在住して制作を続けている出久根育など15名。民族色の強い作品、牧歌的な作品、マンガの影響を受けた作品など、チェコ絵本の魅力を満喫できる展覧会です。

2016年7月2日(土)〜9月4日(日)
展覧会情報はこちら

 

迷宮のような奇想の世界へようこそ
『ダリ展』
@京都市美術館(京都市左京区)

スペイン・カタルーニャ地方のフィゲラス出身で、20世紀を代表するシュルレアリスムの芸術家として知られるサルバドール・ダリ(1904〜1989)。

サルバドール・ダリ《奇妙なものたち》 1935年頃、40.5×50.0cm、板に油彩、コラージュ、ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵 Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres © Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR,Japan,2016.
サルバドール・ダリ《奇妙なものたち》 1935年頃、40.5×50.0cm、板に油彩、コラージュ、ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵 Collection of the Fundació Gala-Salvador Dalí, Figueres © Salvador Dalí, Fundació Gala-Salvador Dalí, JASPAR,Japan,2016.

日本では10年ぶりの大回顧展となる今回は、ダリ研究の中心であるガラ=サルバドール・ダリ財団、サルバドール・ダリ美術館、国立ソフィア王妃芸術センターの共同プロジェクトとして開催。シュルレアリスム時代はもちろん、ポスト印象派やキュビスム、未来派の影響が窺える初期作品、アメリカ亡命中に手掛けたファッションやジュエリー、原子力時代と呼ばれる戦後の作品など、初期から晩年までの約200点を展覧。油彩画、ドローイング、オブジェ、書籍といった多彩な作品群で、ダリの魅力に迫ります。

2016年7月1日(金)〜9月4日(日)
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