勘九郎が明かす「真田十勇士」苦労話

2016.7.30 08:00

ネタバレになるから、と話さなかったが舞台版でも密かに遊び心を用意しているとか

(写真2枚)

2014年に、『トリック』や『SPEC』シリーズで知られる堤幸彦監督の演出&中村勘九郎が主演で話題となった舞台『真田十勇士』。今秋、その再演に加え、ほぼ同じキャストで映画も同時期に上映するという、前代未聞のプロジェクトでも引き続き主演をつとめる勘九郎が、舞台・映画それぞれの大変さを語った。

前回、約1カ月半に及ぶ公演を乗り切った勘九郎。演じる佐助という役は、「舞台上、所狭しと駆け回り、動き回って、止まったら死ぬサメのように、しゃべり続けて3時間半。1回の公演で体重が3〜4kgぐらい減る舞台だった」と、相当ハードだったようで、「舞台上、汗で水たまりになってるんですよ。そこを駆け抜けたりするんで、(演技中でも)転がったりするときに、拭いてました(笑)」と話すほど。今回、初演に比べても多い1日2回公演をスケジューリングしたスタッフに対しては、「彼らは僕らに死ねと言っているのか」とグチも飛び出したが、キャストの面々は体力作りに励んでいるという。

舞台再演の脚本では、前回になかった立ち回りも増えており、楽しみだと話す中村勘九郎
舞台再演の脚本では、前回になかった立ち回りも増えており、楽しみだと話す中村勘九郎

また、「堤さん、悪い人ですよぉ(笑)」と勘九郎が話すように、見慣れた字体の「真田丸」と書かれた文字が登場するなど、遊び心が隠されているという映画版。撮影では、周囲から止められながらも直談判し、スタントなしで火だるまのシーンに挑戦。「『熱いって言っても、絶対に止めに行かない。芝居だと思うから。熱いじゃなくて本当にやばかったらうずくまってくれ』と言われて(笑)」と舞台では経験なかったことを体験したという。

マキノノゾミの脚本による本作は史実をもとに脚色され、実は頼りなかったという設定の真田幸村を、猿飛佐助はじめ10人の勇者たちが担ぎ上げて、大坂の陣で活躍するという物語。大坂の陣を中心に親子愛が色濃くクローズアップされてる映画版、舞台版では十勇士の出会いの場面を描き、より十勇士に感情移入ができる、とそれぞれの見どころが楽しみだ。映画は9月22日から全国の劇場で公開され、舞台の大阪公演は10月14日から「兵庫県立芸術文化センター」(兵庫県西宮市)で上演される。

舞台『真田十勇士』
脚本:マキノノゾミ
演出:堤幸彦
出演:中村勘九郎、加藤和樹、篠田麻里子、浅野ゆう子、ほか
日程:2016年10月14日(金)~23日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター KOBELCO 大ホール(西宮市高松町2-22)
料金:S席12,500円、A席9,000円、B席6,000円
電話:06-6377-3800(梅田芸術劇場)

映画『真田十勇士』
2016年9月22日(祝・木)公開
監督:堤幸彦
出演:中村勘九郎、松坂桃李、大島優子、加藤雅也、大竹しのぶ、ほか
配給:松竹/日活
大阪ステーションシティシネマほかで上映
© 2016『真田十勇士』製作委員会

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