元ヒステリック・ブルー、新ユニット結成の真意とは!?

2016.8.31 18:00
(写真1枚)

「実家みたいな感じかな、『帰る場所』的な」(Tama)

──そのあたり、タクヤさんはどうですか? バンドのメンバーとして、同じようなストレスもあったかと思うんですが。

タクヤ「いや、僕はわりとミーハーなんで(笑)。だから、ヒスブルのときも、Tamaちゃんが感じていたプレッシャーを理解してあげられてなかった。レコーディングでも取材でも、わりと楽しんでいたんです。そんなに音楽してないやんっていうのも、自分にも原因があったし。それに、曲は書くけど、音楽を完成させるところまでの力はなかった。そんなんだから、2004年に解散しても何もできなかったんです」

──そんな挫折を経て、再び2人で活動を始めたわけですが、だからこそSabãoではどんなことをしようと?

Tama「私はソロ活動してるし、タクヤくんもサポートやったり、舞台の音楽制作やったり。どちらかといえば、それが軸になってるんですよね。だからSabãoに関しては、お話をいただいたり、お互いの気持ちが合ったときにやろうと。なんか、実家みたいな感じかな。そう、『帰る場所』的な。それが当時、ヒスブルを聴いてくれていた人の受け皿というか、『帰る場所』にもなったらいいのかなって。当時のヒスブルみたいにガツガツやっちゃうと、また病んじゃうかもしれないから、Sabãoではそういう活動はしません」

笑顔でインタビューに答えるドラムの楠瀬タクヤ(左)とボーカルのTama
笑顔でインタビューに答えるドラムの楠瀬タクヤ(左)とボーカルのTama

タクヤ「僕は、解散してアマチュアに戻り、そこから仲間を増やしながら、できなかった下積みをして。ちょうど2011年くらいに、いろんな現場を経験して、技術や知識もついてきて、音楽を仕事にすることをようやく理解してきたとき、Tamaちゃんというボーカリストと組んだら何ができるのか。Sabãoはそういうトライアルでもあるんです。音楽をやるというプレッシャーを感じながら、こういうことはできる、これは人の力を借りないといけないとか。逆にできないことで、音楽の幅も広がっていくという」

Tama「そっか、そっか。私はそれをソロでやっているから、逆にSabãoではノータッチなんですよね。だからプレッシャーを感じないのかもね。私はソロでは、タクヤくんがSabãoでやっているようなことをやるんですよね。自分で方向性を考えて、ミュージシャンやスタジオの手配して。なんか2パターンを楽しんでいる感じです」

──なるほど。バンド解散を余儀なくされ、紆余曲折しながらも、今ではさまざまな経験を積んで、楽しく音楽活動されていると。それは楽曲からあふれるワクワク感からも分かります。だからこそ、不定期ながらもこのユニットでの活動は続けて欲しいなと思います。

タクヤ「僕らもそれが目標です。やめません!」

Tama「うん」

──やっぱり、この2人のカップリングがいいですよね。楽曲を聴いて改めて思いました。

タクヤ「そう言ってもらえるとうれしいです。それが伝わったなら、このプロジェクトは大成功です(笑)」

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