若冲秘蔵の水墨画、ゆかりの宝蔵寺で公開

2016.10.26 06:00

開創1269年の宝蔵寺は、若冲が商人として活躍した錦市場の近く、京都繁華街の裏寺町にある

(写真2枚)

絶大な人気を誇る江戸時代の絵師・伊藤若冲の菩提寺「宝蔵寺」(京都市中京区)が、10月28日からの『秋期京都非公開文化財特別公開』に初参加。若冲をはじめとする一門の約15作品が公開される。

若冲が建てた父母と末弟の墓があり、その縁から若冲派の作品が残されている同寺。御本堂と作品数点を寺宝展「若冲生誕会」(2月8日前後)で公開しているが、「通常であれば作品も傷むため、長期の展示は行わないのですが今回は若冲生誕300周年ということで実現しました」と、宝蔵寺小島英裕住職。

本堂や文化財は通常非公開だが、若冲が建立した親族の墓は自由に参拝可能
本堂や文化財は通常非公開だが、若冲が建立した親族の墓は自由に参拝可能

今回、展示される作品のなかには、落款(らっかん)や筆遣いから、40代前半の若冲初期作と2013年に判明した水墨画『竹に雄鶏図』、拓版画『髑髏図』のほか、初公開となる若冲派の3幅『鯉図』(若啓筆)、『双鶏図』(大光筆)、『墨梅図』(若拙筆)も。普段目にすることのできない弟子たちの作品も一緒に鑑賞しながら、若冲の足跡を辿れる貴重な機会となりそうだ。

【宝蔵寺で人気、若冲の限定御朱印】

取材・文/浅野はるか

『秋期京都非公開文化財特別公開 宝蔵寺』

日程:2016年10月28日(金)~11月7日(月)
時間:9:00~16:00受付終了
期間中無休
会場:宝蔵寺 (京都市中京区裏寺町通蛸薬師上る裏寺町587)
料金:800円、中・高校生400円、中学生未満は無料(保護者同伴に限る)
電話:075-754-0120(公益財団法人 京都古文化保存協会)

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