松居大悟監督、蒼井優ら同世代と作った映画「この時代の空気感」

2016.11.17 15:00

会見をおこなった松居大悟監督(右)と主演の蒼井優(16日・大阪市内)

(写真2枚)

女優・蒼井優の8年ぶりの単独主演映画『アズミ・ハルコは行方不明』。その会見が16日に大阪市内のホテルでおこなわれ、蒼井とともに登場した松居大悟監督が、その新作についての意気込みを語った。

松居監督といえば、2009年に『ふたつのスピカ』でNHK連続ドラマの脚本最年少デビューを果たし、2012年には映画監督デビュー作『アフロ田中』(主演:松田翔太)で脚光を浴びた映画界期待のホープ。2015年には『第7回TAMA映画賞』で最優秀新進監督賞を獲得、今もっとも注目される若手映画監督のひとりだ。

映画『アズミ・ハルコは行方不明』は、アラサー独身OL・安曇春子(蒼井)の行方不明ポスターをモチーフにしたグラフィティアートが街中に拡散。春子と20歳の愛菜(高畑充希)、さらには謎の女子高生集団の3世代のリアルを、時間軸をギッタギタにシャッフルさせて浮き彫りにする青春ストーリーだ。

蒼井をはじめ、現場の女性スタッフらが揃って「自分のことだと思った!」という内容について松居監督は、「(蒼井らと)アラサー女性の生きざまを描きたいよねと話をしていて。原作にない春子と恋人との喧嘩するシーンを入れたんですけど、最初(のテイク)も良かったんですけど、蒼井さんにはもっと格好悪くして欲しいと。アラサーの春子は周りのことが見えていて、感情通りに言葉を吐いてこなかったから、今こういう状況にあるんだって」と語り、蒼井も「私も、セリフ通りの感情でしゃべってみたけど、違うなって。(監督と話して)文字では書けない、人間描写になった」と振り返った。

蒼井優(左)と松居大悟監督(16日・大阪市内)
蒼井優(左)と松居大悟監督(16日・大阪市内)

また、松居監督は「主演の蒼井さんとプロデューサーと僕は同じ年(1985年生まれ)で、同世代の人たちと、この時代の空気感を切り取って作りたいと思った」と語り、「女性のことはわからない。喧嘩のシーンでも、これではない気がするけど・・・じゃあ、なんだってことが伝えられなくて。それに命を吹き込んでくれたのは、蒼井さんら。このメンバーじゃないと作れないものをすごく意識しました」とも。映画は12月3日から公開される。

映画『アズミ・ハルコは行方不明』

2016年12月3日(土)公開
監督:松居大悟
出演:蒼井優、高畑充希、大賀、葉山奨之、ほか
配給:ファントム・フィルム PG21

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