闇夜に浮かぶ姫路城、光のイベント開幕

2016.12.4 09:00

大天守にもっとも近い広場「備前丸」では、アート作品が展示。南側に広がる市内の夜景と楽しむ

(写真5枚)

世界文化遺産で国宝の「姫路城」(兵庫県姫路市)で12月2日、通常は入れない夜の城内を開放し、光の演出を楽しむ初のイベント『姫路城ナイトアドベンチャー煌 ~KIRAMEKI~』が開幕した。

城内各所で白壁や石垣に3Dプロジェクションマッピング映像を投影。徳川家康の孫・千姫が暮らした「西の丸」では真っ白に輝く大天守を背景に千姫のストーリーが絵巻物のように映され、「三国堀」では映像とともに水面に大天守が映り込んだ「逆さ姫路城」などが楽しめる。たつの市から訪れた田中一生さんと矢野晶子さんは、「プロジェクションマッピングで姫路城の歴史が語られ、キラキラしたイルミネーションとはひと味ちがう美しさと面白さがある」と満足げ。光のアートに彩られて冬の夜空に浮かび上がる姫路城は、来場者を魅了した。

三国堀の水面に映り込む映像と「逆さ姫路城」。水面が波立たない風のない日がおすすめ
三国堀の水面に映り込む映像と「逆さ姫路城」。水面が波立たない風のない日がおすすめ

このイベントは「姫路城の夜の活用」を模索する姫路市による、実験的な取り組みのひとつ。文化財である姫路城は、照明や足元の舗装などを最低限にとどめており、現状は夜間営業には不向き。市の担当者は「これをきっかけに夜間の城内安全面を検証し、今後の夜間活用や滞在型観光の促進につなげたい」と意気込む。期間は11日まで。入場料は小学生以上1200円。

取材・文・写真/合楽仁美

『世界遺産 姫路城ナイトアドベンチャー 煌~KIRAMEKI~』

期間:2016年12月2日(金)~11日(日)
時間:17:30~21:30(入城は20:30まで)
場所:姫路城有料エリア内(姫路市本町68)※大天守内部は除く
電話:079-287-3652(姫路市観光振興課)、079-288-2981(近畿日本ツーリスト姫路支店)

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