少女時代を回顧、京都でりぼんのふろく展

2016.12.8 20:00

1990年代の小学生の学習机を再現。常にふろくがあふれていた

(写真13枚)

匂い付きのレターセットやふわふわのシール、鍵付きのボックスなど、いつの時代も女の子の周りにあふれていた少女漫画雑誌『りぼん』のふろく。雑誌発行部数が255万部を記録した1990年代を中心に、2000点以上のふろくを集めた展覧会が、8日から「京都国際マンガミュージアム」(京都市中京区)で開催されている。

会場には1955年の創刊から現在に至るまで年代順にふろくが並べられ、驚くような工夫が凝らされた紙ふろくから、2001年に流通に関する規制が緩和されて主流となったアクセサリーなどのモノふろく(現在はショルダーバッグやブランケットなども!)まで、色の流行や素材、生活スタイルなど、時代の変化をふろくから感じることができる。

2000点ものふろくが展示されるのは初めて。1970・80年代のふろくも多数
2000点ものふろくが展示されるのは初めて。1970・80年代のふろくも多数

毎月楽しみにしていたふろくを当時少女たちは、学校でのオシャレ用や部屋に飾るインテリア用など、自分のために使う以外に、「レターセット」で手紙を書いて友だちと仲直りしたり、「バレンタインボックス」にチョコを入れて好きな男の子に渡したり、「母の日しっかりお手伝いメモ」でお母さんに感謝を伝えたりと、周りの人とのコミュニケーションツールとしても活用。また、お正月前の1月号には事前に親に渡しておく「お年玉おねだり袋」、クリスマスの12月号には「クッキングブック」や「ラッピングペーパー」など、毎年月ごとに決まったものもあり、季節や行事をふろくで実感し、楽しんでいたようだ。

矢沢あいや小花美穂、吉住渉、高須賀由枝らが連載していた1995〜97年頃のふろく
矢沢あいや小花美穂、吉住渉、高須賀由枝らが連載していた1995〜97年頃のふろく

「1990年代、りぼんを愛読していた少女たちは今や30代。仕事に子育てに、パワフルな彼女たちの原動力をたどると、りぼんが明日を前向きに切り開くさまざまな術を教えてくれたからではないでしょうか。『かわいい』という女の子の感性を育ててくれたふろくの力を実感し、当時を思い出しながらキャーキャー言って楽しんでほしいですね」と、同館担当研究員の倉持佳代子さん。1人で懐かしさに震えるのもよし、友だちと「コレ持ってた〜!」と盛り上がったり、「組み立てるのに苦労したね」と親子で思い出を振り返って楽しんでは。期間は2017年2月5日まで。

90年代のりぼんを代表する漫画家7人のふろく原画も。ギンガムチェックの模様なども1枚1枚手描きで描かれていたことや、パーツごとにバラして印刷されていたこと、漫画家が毎月のふろくに多大なる時間をかけていたことがわかる。
ふろくの原画も。ギンガムチェックの模様なども1枚1枚手描きで描かれていたり、漫画家が毎月のふろくに多大なる時間をかけていたことがわかる。

『LOVE りぼん FUROKU 250万乙女集合! りぼんのふろく展』

期間:2016年12月8日(木)〜2017年2月5日(日)
時間:10:00〜18:00(最終入場は17:30)※水曜休・12/28〜1/4休
会場:京都国際マンガミュージアム 2F(京都市中京区烏丸通御池上ル)
料金:無料(ミュージアム入場料は別途要 大人800円、中高生300円、小学生100円)
電話:075-254-7414(代)

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