歴史ファン必見、100年網羅の戦国時代展

2017.1.29 19:00

重要文化財「真如堂縁起 下巻」(部分)真正極楽寺蔵 ※後期(2017年3月22日~4月16日)展示。応仁の乱の様子が描かれている

(写真3枚)

織田信長や毛利元就、上杉謙信ら、戦国大名の名宝や書簡など、約230点を展覧する大巡回展『戦国時代展 -A CENTURY of DREAMS-』が2月25日より「京都文化博物館」(京都市中京区)で開催される。

小説、映画、舞台で繰り返しテーマとなるほど人気の戦国時代(1454年または1467〜1573年頃)だが、この企画展では、そんな時代に活躍した個性際立つ戦国武将やさまざまな文化人について、時代の始まりから順を追って紹介し、その人気の秘密に迫る。

法螺貝といった真田家伝来の戦道具や、国宝『上杉家文書 武田晴信書状』など、乱世を生き抜いた大名たちの姿を想像できる品々が揃うほか、織田信長から謙信に贈られた狩野永徳筆の国宝『洛中洛外図屏風 上杉本』や、「真正極楽寺」(京都市左京区)蔵の重文『真如堂縁起 下巻』(部分)など、京都会場でしか鑑賞できないものも。つぶさに描かれた街中の様子や戦乱模様などから、戦国時代の京都を知ることのできる一級の資料としても見応えがありそうだ。

「国宝 洛中洛外図屏風 上杉本 右隻(部分) 狩野永徳筆」13代将軍足利義輝が上杉謙信のために狩野永徳に描かせた屏風
国宝 洛中洛外図屏風 上杉本 右隻(部分)狩野永徳筆 米沢市上杉博物館蔵 ※2/25〜3/12展示

ほか、本展で見逃せないのが「短刀 銘 吉光(号五虎退)」。越後の大名・上杉謙信が正親町天皇より授かったもので、遣明使が中国で虎の群に襲われた際、この短刀で追い払ったことから「五虎退」と呼ばれている。当時の謙信の確固たる地位を示すこの刀は、昨今の刀剣ブームの火付け役となったゲーム『刀剣乱舞』にも登場し、「江戸東京博物館」で開催された際も一目見たいと多くのファンが行列を作ったといい、京都会場でも混雑が予想される。期間は2月25日から4月16日まで。展示替えあり。

「短刀 銘 吉光(号五虎退) 個人蔵」鎌倉時代の名刀工・粟田口吉光作。謙信亡き後も、愛刀家であった景勝はじめ、代々家宝として上杉家に残る。※前期(2017年2月25日~3月20日)展示
「短刀 銘 吉光(号五虎退) 個人蔵」鎌倉時代の名刀工・粟田口吉光作。謙信亡き後も、愛刀家であった景勝はじめ、代々家宝として上杉家に残る。※前期(2017年2月25日~3月20日)展示

(2/28更新:3月1日〜5日限定『刀剣乱舞DAY』として、名刀「短刀 銘 吉光(号 五虎退)」の画像をデザインした特製クリアファイルを各日先着500人にプレゼント。刀剣男士「五虎退」の等身大パネルと特別描き下ろしイラストも展示!)

文/浅野はるか

『戦国時代展 -A CENTURY of DREAMS-』

期間:2017年2月25日(土)~4月16日(日)
時間:10:00〜18:00(金曜は~19:30)※入場はそれぞれ30分前まで
月曜休(祝日の場合は翌火曜休)
会場:京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)
料金:一般1300円、大・高生900円、中小生500円、小学生未満は無料
電話:075-222-0888

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本