奈良「お水取り」と共に楽しむ展覧会

2017.2.4 08:00

二月堂縁起絵巻 上巻(奈良・東大寺)

(写真2枚)

奈良に春を呼ぶ行事と呼ばれる「東大寺二月堂」の『お水取り』(正式名称は『修二会』)。この時期に合わせて毎年「奈良国立博物館」(奈良県奈良市)でおこなわれる恒例の展覧会が、2月7日から始まる『特別陳列 お水取り』です。

お水取りの儀式は天平勝宝4年(752)に始まり、今日まで一度も途絶えることなく続いてきました。最も有名なのは3月12日の夜に行われる「籠松明」ですが、実際は2月20日から月末までの前行と、3月1日から14日までの本行(連日「お松明」がおこなわれる)から成り、その間に様々な儀礼が行われます。本展では、法会に用いられた法具、儀式の様子を伝える文書、東大寺ゆかりの絵画、出土品などを通して、お水取りの奥深い世界を知ることができます。

重要文化財 二月堂練行衆盤(奈良・東大寺)
重要文化財 二月堂練行衆盤(奈良・東大寺)

会場の奈良国立博物館は奈良公園の中にあり、東大寺はすぐ近くです。また、春日大社や興福寺も近くにあります。せっかくの機会ですから、お水取りや大仏様の拝観も兼ねて本展に出かけてみてはいかがでしょうか。奈良でしか味わえない、歴史と信仰の美を体験できるでしょう。期間は3月14日まで、一般520円。

文/小吹隆文(美術ライター)

特別陳列『お水取り』

期間:2017年2月7日(火)〜3月14日(火) 
時間:9:30〜17:00(金・土曜は〜20:00、2/8〜14は〜20:30、3/1・2・5〜9・13・14は〜18:00、3/12は19:00) 
※入館は閉館30分前まで 2/20・27休 
会場:奈良国立博物館(奈良市登大路町50 奈良公園内)
料金:一般520円、大学生260円 ※高校生以下、18歳未満、70歳以上は無料
電話:050-5542-8600(ハローダイヤル)
※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて

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