中川&飯豊で実写映画化「きょうのキラ君」

2017.2.24 18:00
(写真3枚)

みきもと凜の人気少女コミックを実写映画化した『きょうのキラ君』。容姿端麗、学校中の女子が憧れる吉良ゆいじ(キラ)役には、大河ドラマ『真田丸』での好演(豊臣秀頼役)が話題となった中川大志。そして、他人と関わることが苦手なヒロイン・岡村ニノン(ニノ)役には、モデルとしても活躍する飯豊まりえ。中川、飯豊の2人に話を訊いた。

写真/渡邉一生

「振れ幅が広すぎて、とにかく難しくて」(中川大志)

──大河ドラマ『真田丸』をはじめ、大ヒットドラマ『家政婦のミタ』(長男・翔役)、映画『ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』(アンドレア役)では声優にも挑戦と、若くして着々とキャリアを重ねている中川さんですが、少女コミック原作の実写映画は初めてなんですね。

中川「そうなんです。よく意外だって言われるんですけど、少女コミックでは初めてですね。コミックの実写化はあるんですけど」

──一方、飯豊さんは、2016年公開の映画『MARS〜ただ、君を愛してる〜』で少女コミック原作の映画でヒロインをつとめています(麻生キラ役)。今回はラブコメディでしたが、現場はどんな雰囲気でしたか?

飯豊「今回は、キャストのみんなともともと知り合いだったから、すごくやりやすかったです。全体的に同世代でしたし、お芝居ものびのび、やりやすく」

中川「今回の映画は、ラブコメディの要素もあれば、お互いに感情をぶつけ合うシリアスなシーンもあって。キュンキュンできる王道のキラキラシーンと、感情的にずしりと重たいシーン、そのどっちも成立させないといけなくて。僕はそのギャップというか、気持ちが追いつかなかったりしました」

──物語の展開も早く、感情の切り替えも難しかったと思うんですが。

中川「現場に入る前から、キラの状況を自分に置き換えて、気持ちをしっかりと作っていったんですけど、そうなると今度はなかなかテンションが上がらなくて。正直、そういう意味で撮影は難しかったけど、とにかく楽しいシーンは無理やりにでも2人で思いっきり楽しもうと挑みましたね」

飯豊「そうだったよね」

映画『きょうのキラ君』© 2017「きょうのキラ君」製作委員会
映画『きょうのキラ君』© 2017「きょうのキラ君」製作委員会

──今回、2人のクラスメイト・矢部役に葉山奨之さん、キラの幼なじみ・澪役に平 祐奈さんがキャスティングされています。同世代からなのか、スクリーンを通してもチームワークの良さがすごく伝わってきました。

飯豊「みんな、それぞれどこかで共演していますからね」

中川「うん、それもあったと思います」

飯豊「最初、初めての現場に入ったときって、探り探りじゃないですか。そういうこともなく。ただ役に集中すれば良かったというか。そこはすごくやりやすい環境でしたね」

中川「逆に、年が近いからこそ、負けられねぇという想いもありましたね。みんな出さないですけど、たぶんあったと思うし。見えないところでひしひしと持ちつつ、それも面白かったですね」

──仲の良いことが現場ではマイナスになることもありますが、今回はそれがいい方向に出たと。

飯豊「うん、いい方に出ました。4人が揃うと、アドリブが多かった気がします、うん。でも、カットされちゃいましたけど(笑)。結構、奨之君がアドリブを入れてきたりするんで」

「(撮影は)楽しかった、じゃないですね」と語った中川大志
「(撮影は)楽しかった、じゃないですね」と語った中川大志

──なんか、すごく楽しい撮影だったようですね。

飯豊「はい。楽しかった思い出だけが残ってますね」

中川「僕は楽しかった、じゃないですね」

飯豊「私はすぐ忘れちゃうんで、いいことしか覚えてない(笑)」

──現場でどんなことがあったんですか?

中川「いや、楽しかったですよ。ただ、それが楽しかったということなんですけど、とにかく役が難しかったんです。初めての経験でもありましたし、監督の撮り方も今までと違った面もあったし、(演じるキャラクターの)気持ちを作るのに必死でした」

──キラというのは、劇中ではわずか数年ほどしか描かれていませんが、実はものすごく振れ幅の広い、光と影を背負った役でしたね。

中川「そうなんです。どちらかに寄ったキャラクターだったら、とことん振り切れるので、そっちの方がやりやすいんですけど。ホントに人間臭い感情だったり、孤独感だったり、絶望だったり・・・そういう芝居もあれば、まさに王道の少女コミックならではのシーンもあったりして、そのへんの振れ幅が広すぎて、とにかく難しくて」

映画『きょうのキラ君』

2017年2月25日(土)公開
監督:川村泰祐
出演:中川大志、飯豊まりえ、葉山奨之、平 祐奈、三浦理恵子、安田 顕、ほか
配給:ショウゲート
TOHOシネマズ梅田ほかで上映
© 2017「きょうのキラ君」製作委員会

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