滋賀で、江戸時代のガラスの名品展

2017.3.15 08:00

薩摩切子銅紅色被せ十字紋入り碗 江戸時代(1851〜58) 瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館蔵

(写真3枚)

「MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)」(滋賀県甲賀市)で、江戸時代のガラス器の魅力を余すところなく伝える展覧会『和ガラスの美を求めて』が、3月18日よりおこなわれます。

ガラスは古代エジプトやメソポタミアの時代から作られており、日本でも弥生時代の遺跡からガラス玉が見つかるなど、長い歴史を誇ります。日本に生活容器としてのガラスが伝わったのは、16世紀半ばのこと。フランシスコ・ザビエルの来日と共にガラス製品が伝わり、江戸時代には「びいどろ」と呼ばれて、長崎、大坂、京、江戸を中心に、日本中の人々を魅了しました。江戸時代のびいどろには、儚さ、柔らかさ、可憐さ、言いようのない色気があると言われています。

型吹き草花文色替り三段重 江戸時代(1711〜81) 瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館蔵
型吹き草花文色替り三段重 江戸時代(1711〜81) 瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館蔵

本展では、2011年に愛媛県松山市の道後温泉に開館した「瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館」が所蔵する、江戸ガラスの名品約180点を紹介します。同館の創設者である大藤範里氏は「最も美しいガラスを探す」事を目的に、約50年にわたって和ガラスの収集を続けてきました。彼の熱い意志がこもった名品を通して、和ガラスの魅力をたっぷり楽しんでください。

文/小吹隆文(美術ライター)

『和ガラスの美を求めて−瓶泥舎コレクション』

期間:2017年3月18日(土)〜6月18日(日)
時間:10:00〜17:00 ※入館は16:00まで 月曜休 ※3/20開館、3/21・5/13・5/14休館 
会場:MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム・滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300)
料金:一般1100円、大高生800円、中小生300円
電話:0748-82-3411
※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて

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