菅田将暉「生まれて初めてセリフが・・・」

2017.5.11 19:00
(写真7枚)

「本当にどうしようもない映画(笑)」(永井聡監督)

──この映画は、誰が見ても学園ドラマの衣を被った政治ドラマなわけですが、原作よりも格段に帝一と東郷菊馬(野村周平)、その父親の間にある敵対関係・・・吉田鋼太郎さんと山路和弘さんの政争劇がギラギラと描かれてます。

菅田「吉田さんと山路さんの2人が映るシーンだけ、ものすごい重厚感がありますよね(笑)。ありがたいですよね」

永井「あそこだけは映画撮ってる気分になった(爆)」

菅田「じゃあ、ほかは?(爆)」

永井「菅田くんらも、もちろん芝居上手いんだけど、年齢重ねた人たちの芝居ってやっぱ見ちゃう。重厚感が違いすぎるんですよね」

菅田「あれはすごかったですね。『シン・ゴジラ』かと思った(笑)」

永井「あんな緊迫したシーンの後に吉田鋼太郎さんがいきなりブリーフになったりするんですよ。で、菅田くんが半分乳首出して、本当にどうしようもない映画だなと(笑)」

父親役の吉田鋼太郎と菅田将暉の絡みは本作の見どころのひとつ © 2017 フジテレビジョン 集英社 東宝 © 古屋兎丸/集英社
父親役の吉田鋼太郎と菅田将暉の絡みは本作の見どころのひとつ © 2017 フジテレビジョン 集英社 東宝 © 古屋兎丸/集英社

──でも、ああした重厚なシーンがたまに挟まれるから、これが正しき政治劇なんだということが改めて観客にインプットされるという(笑)。今回、ほぼ同世代の、それぞれ実績を積まれてきた俳優である野村周平さん、竹内涼真さん、間宮祥太朗さん、志尊淳さん、千葉雄大さんらと大挙組まれてみてどうでしたか?

菅田「今でこそ、みんなイケメン軍団になってますけど、僕らは高校生の頃から会ってて。周平なんかは初めての連ドラが一緒だったし(2010年『ハンマーセッション!』)、17歳のときに会ってたりするんですよ。だから、僕はなんか違った感動が最初あって。中身は全然変わってなくてあのときのままなのに、出会うステージがすごく大きくなってるというのがなんかうれしいなぁって」

左上から時計回りに、間宮祥太朗、野村周平、竹内涼真、千葉雄大 © 2017 フジテレビジョン 集英社 東宝 © 古屋兎丸/集英社
左上から時計回りに、間宮祥太朗、野村周平、竹内涼真、千葉雄大 © 2017 フジテレビジョン 集英社 東宝 © 古屋兎丸/集英社

──みなさん役者的な運動神経の良さがあって、観てて心地いいんですよね。特に関西人はそう感じるかも知れない(笑)。仲の良さは透けてみえるんだけど、がっつり闘っているというか。

菅田「それはうれしいです。やっぱりお芝居してみるとすごく安心感があって。みんな普段会うとお芝居の話なんて1ミリもしないんです(笑)。でも、いざ現場に入ってカメラの前に立つと、なんか信頼して背中を預けられる感じがありましたね。変な照れももちろん無いし。みんなプロやなぁって。あと、地味に僕がすごいなと思ったのが、みんな風邪ひかないんですよ。ちょうどインフルエンザが流行った時期で、エキストラさんとかにも罹った人がいるなか、結構過酷な撮影のなかにいたのにメインの6人は少しも体調崩さずに。みんなプロになってきたんかなぁ、って感じましたね」

数々の人気CMのほか、映画『世界から猫が消えたなら』などを手掛ける永井聡監督
数々の人気CMのほか、映画『世界から猫が消えたなら』などを手掛ける永井聡監督

──そもそもこのキャスティングって、漫画の再現率が異様に高いですよね。しかもモノマネってわけでなく。

永井「そうですねぇ。だけど、キャスティングしたときに似てるかどうかはあまり考えなかったんです。芝居優先で選んでいるんですよ。ヘアメイクさんもすごく優秀だったけど、本当は似てないんだけど似てるように見せられるというのが、ポーズを含めて、それが菅田くんをはじめとする6人のすごいところだなと、改めて思いましたね」

映画『帝一の國』

2017年4月29日(祝・土)公開
監督:永井聡 脚本:いずみ吉紘
出演:菅田将暉、野村周平、竹内涼真、間宮祥太朗、志尊淳、千葉雄大
配給:東宝

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