生駒里奈、初主演舞台で気づいた心境

2017.8.18 13:00
(写真11枚)

「運命だって思うくらい心動かされる作品」(生駒里奈)

──本作は、毛利衛さんの同名作をもとに少年社中の舞台『ハイレゾ』をミックスした作品ですが、初演は見られましたか?

「映像で見たのですが、すごいやりたい世界観ていうか、私こういうことずっとやりたかったんだなって。オープニングがすごくかっこいいんですけど、見た瞬間に『これ、できるのうれしい』って。観終わって、これのために捧げようって素直に思いました。運命だって思うくらい心動かされる作品だなって」

──ご自身が好きなマンガやアニメに近かった?

「いや、私がやりたい表現の種類にぴったりだった」

──表現の種類っていうのは、具体的にはどういうことでしょう?

「具体的に言えるかわかんないですけど。せっかく生まれてきて、舞台の上に立てるんだったらこういうことをしたいって、ざっくり思っていたことを形にしてくれてたので、舞台でこういう表現の仕方があったんだっていう発見がありました」

『モマの火星探検記』東京公演より 写真/金丸圭
『モマの火星探検記』東京公演より 写真/金丸圭

──今回の演出でも、そのオープニングは取り入れられてるんですか?

「はい。もう、そこだけで満足(笑)。曲が流れている後ろで冒険が繰り広げられる、ホントにアニメのオープニングをみてるみたいで、一気に惹きつけられる。あそこがかっこいいです」
(編集註:「少年社中」の作品では、ダンスやチェイスといわれる動きで物語をイメージさせる、登場人物全員によるオープニングが定番。演出の毛利亘宏が表現方法の一つとして手掛けており、本作では7人の宇宙飛行士がロケットに乗って、地上から宇宙に駆け上がる瞬間がそのなかで描かれている。本作の必見シーンの一つ)

──今回の物語は、生駒さん演じるユーリの物語と矢崎さん演じるモマの物語が交互に描かれています。

「そうです。2つの物語がだんだんとリンクしてくる部分があって、すごいステキなお話です」

──演じることに関しては、何かから影響うけることはないんですか?

「私、お手本とかつけちゃうとできないなって思って。何も考えずにやってます。たぶん役作りとかもやったらできなくなる人なので、一切やってないし、素の自分もでてない。役の感情や背景とかを考えるときは考えるんですけど、あんまりやり過ぎちゃうと良くないなっていう系統らしく」

──映像作品で演じるときも同じなんですか?

「映画のときもドラマのときもそんなに余裕があったわけではないので、語れません。『モマ〜』で初めて思いました。それぐらい、いままで何もできないまま終わっていたので。悔しいことに。何かを得るって前に、ああすれば良かった、こうすれば良かったで終わってしまっていた今までだったので、『モマ〜』はそうしたくないと思ってて。前よりは自分で発見できるようになったかなって感じています」

「運命だって思うくらい心動かされる作品に出会った」と生駒里奈
「運命だって思うくらい心動かされる作品に出会った」と生駒里奈

──あらためて、舞台で役者として演じるのは、アイドルやタレントとは違うと。

「一生懸命になれる瞬間のひとつ。そこまで語れるほど経験があるわけではないので、違うかどうかは正直わからないですが、『モマ〜』の場合、一生懸命になれる瞬間がたくさんあるので、すごくやりやすいです」

──今後もできるなら舞台は続けていきたいと。

「私の性格上、一点集中して成し遂げたい人なので、それができるのは舞台があっていると思います。縁があるなら続けていきたい。演じるのは楽しいし、そのための努力もしたい。何も成し遂げられていないのにその場その場でOKっていうのは許せないので、そういう人にはなりたくない」

少年社中・東映プロデュース『モマの火星探検記』

日程:2017年8月19日(土)・20日(日)
会場:サンケイホールブリーゼ(大阪市北区梅田2-4-9)
料金:7800円(会場にて当日券あり)

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