上方落語の繁昌亭、11周年セレモニー

2017.9.15 13:00

笑福亭生喬、桂三金らも参加して、集まった人々と振る舞い酒で祝った

(写真3枚)

上方落語専門の寄席である大阪・南森町の「天満天神繁昌亭」(大阪市北区)が、9月15日で開場11周年を迎えた。この日、朝からセレモニーがおこなわれ、上方落語協会副会長の桂春之輔、桂きん枝らが出席した。

ドラマ『タイガー&ドラゴン』(2005年)をはじめ、落語を題材にしたテレビドラマや映画など、落語ブームに沸くなか2006年、大阪天満宮の裏側に開場した「天満天神繁昌亭」。セレモニーで桂春之輔は、「毎年、9月15日は身の引き締まる思いがします。10年も続けられたのは驚きで、その上11年を迎えられて、本当にうれしいです。本日も誠にありがたく、今後も繁昌亭をご愛顧ください」と挨拶した。

2018年に四代目桂春團治を襲名する春之輔
2018年に四代目桂春團治を襲名する春之輔

桂きん枝は、「あっという間の11年でした。天満天神繁昌亭が建つ前は『上方落語はどこに行ったら聞けんねん』とよく言われていましたが、『天満天神繁昌亭で落語が聞けます』と言えるようになりました。来年夏には神戸の新開地に新しい演芸場『神戸新開地・喜楽館』が開場します。この2つの劇場を両輪として、繁昌亭ともどもご愛顧ください」と挨拶した。

2019年に桂小文枝を襲名するきん枝。27年ぶりに名跡が復活する
2019年に桂小文枝を襲名するきん枝。27年ぶりに名跡が復活する

戦後、一時は下火になった上方落語。6代目笑福亭松鶴、3代目桂米朝、3代目桂春團治、5代目桂文枝という「四天王」の尽力によって復興を果たし、以来、上方落語専門の寄席小屋を持つことは上方落語界にとって悲願だった。また、建設費用は市民から寄せられた浄財ということもあって、開場は多くの落語ファンや地元民が祝福。開場以来の来場者数は今年8月31日で152万6860人を記録した。

取材・文・写真/岩本和子

「天満天神繁昌亭」

住所:大阪市北区天神橋2-1-34

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