滋賀・日本遺産で秘仏ご開帳、初公開も

2017.10.6 16:00

「比叡山延暦寺」の「西塔釈迦堂」は、典型的な天台建築様式で正式名称は転法輪堂、延暦寺に現存する建築物の中で最古とされる

(写真5枚)

2015年、文化庁により日本遺産「琵琶湖とその水辺景観ー祈りと暮らしの水遺産」に認定された滋賀県で、29(有形・無形含む)の文化財群を巡るイベントが10月1日から開催されている。

190を超えるプログラムが実施される同イベントだが、そのなかでも見逃せないのが各寺院で行われる特別公開。788年に最澄が開いた天台宗の総本山、世界遺産「比叡山延暦寺」(大津市)では、西塔釈迦堂(重文・1347年建立)内陣と、そこに安置される文殊菩薩を初公開、さらに12月10日までの限定で最澄自作とされる西塔御本尊・釈迦如来立像が33年ぶりに公開される。

「圓城寺」の「三重塔」は、軒深く、三重の釣り合いがよく、相輪の水煙などに中世仏塔の風格が漂う。通常非公開の写真手前にある「唐院書堂」(重文)も特別公開

また、592年に聖徳太子が開創した「長光寺」(近江八幡市)では、50年ぶりに10月14日、15日限定で秘仏・御本尊子安千手観世音菩薩をご開帳。そして創建672年、天智、天武、持統天皇ゆかりの古刹「園城寺」(三井寺・大津市)では、11月17日から、三重塔(重文・室町時代)の初層内部と安置されている木造釈迦如来三尊が初お目見えとなる。

映画『関ヶ原』、NHK大河ドラマ『女城主 直虎』など、井伊家ゆかりの城としてますます注目の「彦根城」。築城410年祭も同時開催中

ほかにも、江戸時代の古地図を手に「彦根城」(国宝・彦根市)の幻の外堀跡をめぐる町歩きや、紫式部ゆかりの地「石山寺」(大津市)では、模擬十二単を着て記念撮影ができるなどの体験イベントも。スケジュールは各地で異なるので公式サイトで確認を。

取材・文/浅野はるか

『日本遺産 滋賀・びわ湖 水の文化ぐるっと博』

期間:2017年10月1日(日)~2018年3月
会場:滋賀県内各地
電話:077-551-1530(公益社団法人びわこビジターズビューロー)

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