橋本マナミ「夢のような時間でした」

2017.11.23 19:00
(写真5枚)

「派手な役ばっかり来るんで(笑)」(橋本マナミ)

──「国民の愛人」としてバラエティでは大活躍ですが、この映画は女優・橋本マナミにとってすごく大きかったと思うんですが、どうですか?

かなり大きいです。もともと、ずっと女優業をやりたかったから、夢のような時間でしたね。どうしてもこういうキャラなんで、派手な役ばっかり来るんですよね(苦笑)。自分の本質ではないんだけど、パブリックイメージが強くなり過ぎちゃって。そういう時期にこの役をいただけたのはすごくありがたいです。

──今後いろんな作品で使ってみたいという関係者が増えると思います。それぐらい、女優として開眼した感がありました。

そうなれればいいなぁ。来年以降は、女優業をメインにしていけるようにしたいんですけど、どうも愛人が強すぎて。そんなに強くなっちゃうものなんだと、今改めて思いました(笑)。

──あれだけガシガシ出れば。

まあね、自分でやってることなんですけどね(笑)。

世のオジサマを翻弄する笑顔、インタビュー中の橋本マナミ

──今回の子持ちの人妻という役どころでしたが、経験無いですよね?

ですね。やっぱり人妻でもないし、子どももいないから、そのあたりの役作りって想像だけじゃ難しくて。娘役の早坂ひららちゃん(2011年生まれ)と同じくらいの子どもを持ってる友だちに会ったりしました。ホントはその子を預けて欲しかったんですけど、なかなか難しいから。あとは、団地にも住んだことなかったから、東京近郊の団地を見にいきました。

──団地って不思議ですよね。きちっと整理されていながら、場所によっては、鬱屈とした雰囲気も宿っているという。

うん、空気感もどこか溜まっている感じがありますよね。あまり東京では見ないような雰囲気があるというか。マンションとは全然違いますね。

──逆に輔が住んでた粗末なアパートはどうでしたか?

あれもスゴかったですよね。衝撃的だった(笑)。

どこか悲しい不倫関係の輔(瑛太)と南海子(橋本マナミ) © 三浦しをん/集英社 © 2017「光」製作委員会

──その部屋で輔が食べた弁当の空箱を、南海子がさり気なく片付けるシーンが、個人的に好きで。情事を重ねるその部屋では女の顔なんだけど、人妻の顔が一瞬覗くという。あれって監督の演出だったんですか?

あれは監督の指示です。さすが監督ですよね。最初は普通に座って、話しているだけでした。その動作ひとつで、スクリーンに違うものが生まれるんですよね。ホントにちょっと片付けるだけで、そこに意味が生まれたから。大森監督、すごい!って。

──映画って、単純にスクリーンが大きいから、瞬きひとつが意味を持ってくるじゃないですか。そのあたりはどう捉えて演じられてますか?

それねぇ・・・ホント、やり直したいなと思うシーンが多いんですけど(笑)。ホント、バレますよね。気持ちが切れたとか。それがリアルっちゃリアルなのかもしれないけど。

──でも、今回の南海子を演じる上では、相当強い目をしてましたよ。語るという意味で。

虚ろな目が多かったんですけど、南海子としてそこに居たら、そうなったというか。大森監督にも、「あの目はすごい良かった」と言われて。でも別に、それをやろうと思って演じていたわけじゃなくって。だから、すごい反省点は多いんですよ。周りの役者さんに引っ張ってもらった部分も多いし。

映画『光』

2017年11月25日(土)公開
監督:大森立嗣
出演:井浦新、瑛太、長谷川京子、橋本マナミ、ほか
配給:ファントム・フィルム

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