芸人の関西Uターン化、岡村隆史「大阪でやれたら一番いい」

2017.12.2 08:00
(写真4枚)

ダウンタウンや今田耕司、雨上がり決死隊ら、東京で活躍する芸人の関西Uターン化が増えているなか、ナインティナインの岡村隆史がホスト役をつとめるトークバラエティ『おかべろ』は、自身にとってカンテレ初のレギュラー番組。すでに東京で大成功をおさめた芸人が、関西に帰ってくるワケとは? カンテレ本社での生放送スペシャルを終えたばかりの岡村隆史に話を訊いた。

写真/上地智

「気持ちが全然違う、東京と大阪では」(岡村隆史)

──生放送、おつかれさまでした。

おつかれさまでした、ありがとうございました。

──大阪で生放送というのは、かなり久しぶりですか?

カンテレさんはものすごく久しぶり、ですね。2009年か2010年くらいに『にじいろジーン』のゲストで来させてもらった以来ですね。よく通るんですけどね、カンテレさんの前は(笑)。

──それが今回、扇町公園でロケまでおこないました、親子コントで。

あまりこのへんで遊ぶことも少ないですから、こんな大きい公園があるんやって思って。めっちゃ環境ええなぁって。

自身がホスト役をつとめる『おかべろ』生放送後にインタビューに応えた岡村隆史

──2016年11月にスタートした関西ローカル番組『おかべろ』の放送も53回目(11月25日放送回)となりました。番組スタート時には、「だいぶかかった」とコメントされていましたが。

そうですね。カンテレさんに認めてもらうのに。やっと見つけていただいた、と(笑)。

──それは、岡村さんが大阪出身で、もともと関西で活動していたからこその思い入れみたいなものですか?

というよりも、そもそも僕らは関西でレギュラーが無かったんですよ。その前に、東京で仕事がワーッと増えてしまっただけで。昔、フジテレビの番組のネタを固めるために、カンテレさんを借りて稽古をしたことがあったんですけど、ここじゃなかったと思う。僕が21歳のときやから。

──今の社屋に移転(1997年)する前ですね。

そうですね。13時間くらいスタジオに籠もって、いろいろネタ固めをして。30分間、僕らでネタをやらせてもらうという、それこそ『新しい波』(ナインティナインや極楽とんぼ、よゐこらがコントを披露していたフジテレビ系深夜番組)という番組やったんですけど。それぐらいしかカンテレさんとの関わりが無くて。

ナインティナイン・岡村隆史とロンドンブーツ1号2号・田村亮が、ゲストとトークを展開していく『おかべろ』
岡村隆史と田村亮が、ゲストとトークを展開していく『おかべろ』(写真は番組開始時のもの、現在は土曜昼・2:27から放送)

──大阪出身でNSC(吉本の養成所)9期生、1990年にナインティナインを結成して、その翌年には当時絶頂の人気を誇った「吉本印天然素材」に参加。その後すぐに東京進出しただけに、こちらでの仕事が無かったわけですね。

そう。だから、ずっと大阪で仕事をしたいと言っていたんです、30歳くらいから。「いつでもできますよ!」って当時のマネージャーがずっと言うんですけど、全然お声がかからなくて。35歳くらいのときも、「やりたい」「いつでもできますよ」って。だから、ようやくこうやって大阪で番組をやらせてもらうようになったという。もう気持ちが全然違うというか、東京と大阪では。

──そこが一番お聞きしたいところなんですが、東京から見た大阪というのは、芸人にとってやはり魅力的に映るんでしょうか?

う〜ん、ですね。もともと東京に行きたかったわけじゃないから。友だちもみんな大阪にいるし、天然素材のメンバー(雨上がり決死隊やFUJIWARAら)もみんな大阪やったから。当時、「銀座7丁目劇場」があって、そこに2日にいっぺん出ていたんですけど、全然知らない芸人さんばっかりで。

「心斎橋筋2丁目劇場」のときは、楽屋でもみんなとワーってしゃべってたんですけど、「銀座7丁目劇場」の楽屋なんて誰ともしゃべってない。そのときは地獄でしたね。

──地獄、ですか。

銀座なんて全然知らんし、ごはんを食べに行くにも、なにがあるのかもわからへん。唯一分かるのが「かに道楽」。隙あらば、かにばっか食べていましたね(笑)。

──東京を目指していたわけでもないから、当然なにも知らないですよね。

そう(笑)。楽しいことがずっとなくて。だから時間ができればすぐ大阪に帰っていたし、ほんま今でも言うてますけど、住民票も大阪に置いたままですし。別に媚びているわけでもないんですけど、大阪の方がやっぱ落ち着くというのは昔からあるんですよね。東京は、仕事をするところ。落ち着かない。

カンテレ『おかべろ』

出演:岡村隆史、田村亮(ロンドンブーツ1号2号)、ほか

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