大阪で、近未来テクノを体感する展覧会

2017.12.23 07:00

自作のプレゼンをおこなうカティア・ヴェガ

(写真4枚)

「グランフロント大阪」北館にあるナレッジキャピタル「The Lab. みんなで世界一研究所」2階(大阪市北区)で、最新テクノロジーを駆使して新たな価値を創造するクリエーターの展覧会『ARTISTS AS CATALYSTS 触発される身体展』が2月25日までおこなわれている。

同展は、ナレッジキャピタルとオーストリア・リンツの著名なメディアアート機関「アルスエレクトロニカ」が2014年から開催しているコラボ企画。第8弾に当たる本展では、アメリカで活躍するカティア・ヴェガと、日本の近藤玄大の作品が見られます。

自作のプレゼンをおこなう近藤玄大

カティア・ヴェガは、化粧をインタラクティブに進化させた「ビューティー・テクノロジー」を研究しています。たとえば《Hairware》は、ヘアー・エクステンションにタッチセンサーが組み込まれており、髪をさわる動作でデジタル機器を操作できます。また《Beauty Tech Nails》はマニキュアや付け爪の要領で装着できるデバイスです。ほかには、タトゥーを使って皮膚をインターフェース化する《The Dermal Abyss》なども紹介されています。

カティア・ヴェガ《Beauty Tech Nails》

近藤玄大は、2013年から電動義手の研究開発と義手コミュニティーの構築を行っています。初期の作品《handiii》では、3Dプリンターを使うことでコストを劇的に抑え、デザインやカスタマイズの自由度を上げました。次の段階となる《HACKberry》では、設計データを公開し、機能開発やデザインの選択肢が世界中に広がっていくプロジェクトをおこなっています。また、玩具、装身具、様々なシチュエーションに対応した義手も展示されています。

近藤玄大《HACKberry》

2人の作品は、今後普及するであろうウェアラブル・デバイスの一例です。こうした技術の進歩により、我々の生活は一層便利になるでしょう。その一方で、人間のサイボーグ化に不安を覚える人もいるのでは。科学技術の進歩が我々の価値観に与える影響や、正と負両方の側面まで考えながら本展を見れば、きっと多くの驚き、気付き、発見が得られるでしょう。入場無料。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

『ARTISTS AS CATALYSTS 触発される身体展』

期間:2017年12月20日(水)〜2018年2月25日(日)
時間:10:00〜21:00 会期中無休(12/31は〜18:00、1/1休)
会場:グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル The Lab. 2F(大阪市北区大深町4-1)
料金:入場無料
電話:06-6372-6427

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