大阪の不人気地下アイドル、夢を掴むまで

2017.12.31 19:00

アイドルイベント『エクストロメFEST 2017.12』(大阪市内)の様子

(写真3枚)

「1年前、取り置き0からはじまって・・・」(まきちゃん)

──今日は、これまでで一番多くのお客さんの前でライブをされましたが、ぶっちゃけ、取り置きの数はどうでしたか。

「12名です。私たちは、以前までは1人か2人来てくれるだけでホッとしていたんですが、今は『今日のイベントだったら、絶対に15人は取り置きしてもらわなきゃダメだろう』と思うようになったんです。次も呼んでもらうには、お客さんをどれだけ呼べるかなので。12人という数字はすごくありがたいはずなのに、足りないと感じるようになりました。ただ、そうやってお客さんを数で見てしまうのは本当に好きじゃない。この感謝の気持ちをどう伝えたらいいんだろうって、悩んでいます。1年前、取り置き0からはじまって、今は12人。全員に感謝を伝えたいです」

くぴぽのリーダー・まきちゃん

──今回の『エクストロメ』は、東京で人気グループが揃っていたじゃないですか。一方、関西からはAH(嗚呼)、ハニーゴーラン、そしてくぴぽの3組だけ。大阪で開催されたイベントなので、寂しいと言えば寂しい。

「正直に言うと、大阪で人気を上げるのはかなり厳しいですよね。なかにはメジャーデビューしたグループもいますが、やっぱり東京で活動する方が(ファンや芸能関係者に)見つかりやすいですし、クオリティも高い。私は大阪という土地に強い未練はないんです。ただ、どこかで大阪をナメられたくないところもあって。冷静に考えたら、大阪のアイドルのクオリティや動員力では、ナメられますよ。でも、地方の地下アイドルだからこそ助けあってきたところもあったし、その感謝もこめて、ライブ中に『関西にはAH、ハニゴ、くぴぽがいる。大阪ナメんな』という言葉が出たんです」

地下アイドルグループ・くぴぽのメンバー(左から、なーさん、まきちゃん、つじこ)

──イベントを主宰するこばけんさんは「今推したいアイドルをトリにした」とおっしゃっていました。くぴぽみたいなド地下のアイドルでも、数少ないけどチャンスはあるし、夢を持ち続けるべきでしょうか。

「そう思いますが、でも、アイドル本人の意識の持ち方ですよね。今回、くぴぽがトリを飾れたのも、タワーレコード梅田NU茶屋町店の曽我部淳也店長がまずいらっしゃって、その方が、主宰のこばけんさんに繋いでくださった。でも、曽我部店長に見つかる前には、田辺ユウキさんと(くぴぽのプロデューサーの)小倉ヲージがいて、2人がいろいろ動いてくれていたから、曽我部店長に繋がった。そういう連鎖がちゃんとある。広がるチャンスはある。事務所という後ろ盾がないのであれば、なおさら見てもらえる努力をするべき。誰がどこで、どういう縁で繋がっているか分からないわけだから」

くぴぽ

映画『くぴぽ SOS!』

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