橋下元知事の因縁施設、イルミ4年目

2018.1.23 15:00

光のトンネルを抜けると大きなツリーが出迎える

(写真5枚)

過去、橋下徹知事(当時)によって閉鎖も危ぶまれた植物園「大阪府立 花の文化園」(河内長野市)で現在、再生・継続へ向けたプロジェクトの一環としてイルミネーション『奥河内イルミナージュ』が、開催されている。

2008年に橋下元知事が提示した『財政再建プログラム案』。その際に閉館した「国際児童文学館」などと並び、コスト縮減のために同園も存続を検討された。今回のイベントを主催するビルドカンパニーの三町裕之代表は、「『民間の活力で再生』と言って閉鎖がストップ。このイベントは、夜の空いてる時間を使った企画で4年継続のプロジェクト」と話す。

三町代表は、「長崎ハウステンボス」(2010ほか)や「大阪城」(2013)のイルミネーションを手掛けた、イルミネーション施工のプロ。しかし、民間の力でと「府も、市もお金を出さない。結局うちが財源を用意して、日本イルミネーション協会から材料の提供などを受けて、入場料をいただいて出来ている。ただ、(集客は)それなりにと思っていたけど、手強い。収支は合わない」とこぼす。

一番大きな要因は、施設の認知不足だという。「以前管理していた公社さんの怠慢。知らなさすぎるんですよ。驚きました。隣の市に住んでる人で、ここを知らないという人がいました。そこで、この河内長野を中心に小学生を無料招待してるんです。お子さんの一番感受性の強い時期に見てもらえたらと。去年は河内長野をはじめ、近接している市の小学校から約7万5千人。今年はエリアを拡げて10万人を目指しています」。

光る動物に訪れる子どもたちはテンションアップ
光る動物に訪れる子どもたちはテンションアップ

「やっぱり光を見るとお子さんはすごいテンション変わるんですよ。『良かったよ』『きれかったよ』『遠くまで行かんでもここで充分や』って言ってもらったら、涙出るくらいうれしい。ちょっとずつですけど、認知されてきているのは感じてます。初年度から37%増、次に43%増、そして今年。時間はかかるけど、南大阪の人の熱いところを知ってしまったら放っとかれへん」と熱が入る。

現在、園の指定管理をしているのは住友林業グループ。「この園を本気でたくさんのお客さんに来てもらえるよう、僕たちがやるんじゃなくて、住友さんのところで自立できるよう目指しましょう、と話してます。自分たちでやってお客さんがたくさん来ればうれしいんです。そうすれば手入れもする、サービスも行き届く、従業員やスタッフが活性化するじゃないですか。みな笑顔になっていくし、良いアイデアも浮かんでくる。そうなって欲しい」と切なる思いを話した。時間は17時半から21時半、期間は3月4日まで。

『奥河内イルミナージュ』

日時:2017年12月15日(金)〜2018年3月4日(日)・17:30〜21:30
会場:大阪府立 花の文化園(河内長野市高向2292-1)
料金:大人1000円、小人500円
電話:06-6332-8587

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