秀吉が愛した和文化、ダイジェスト上演

2018.2.12 07:00

オープニングは能舞台で未生流中山文甫会の中山高昌がいけばなを披露し、その後に狂言『口真似』、能『田村』を上演。通常の能舞台にはない華やかさだ

(写真3枚)

伝統芸能の「最初の一歩」を後押しする、趣向を凝らした公演で知られる「山本能楽堂」(大阪市中央区)が、初心者や外国人観光客を対象にした『はじめての上方伝統芸能SHOW 〜豊臣秀吉アワー〜』を2月14日・17日におこなう。

コンパクトな番組(演目順)ながら、さまざまな日本文化に触れられると好評を博している同イベント。今回は、能の有力なパトロンでもあった豊臣秀吉をテーマに、秀吉がマスターしたといわれる能『田村』、秀吉と徳川家康、前田利家の3人で演じたと言われる狂言『口真似』、そして秀吉の訪問先では必ず活けられたといういけばなの実演を、約60分に凝縮してダイジェストで上演する。

秀吉自らが舞う楽しみを見出して以降、能は豪壮なものとなり、今に伝えられるという。写真は能楽師・山本章弘。能「田村」より
秀吉自らが舞う楽しみを見出して以降、能は豪壮なものとなり、今に伝えられるという。写真は能楽師・山本章弘。能「田村」より

「山本能楽堂は秀吉が築城した大坂城のお膝元に位置し、また、秀吉が能とゆかりがあることから企画しました。伝統芸能の公演は通常、数時間を要するものも多く、初心者には敷居が高いと考えられがちです。今回、1演目あたり20分程度で紹介することで、お客様に興味を持っていただき、通常の公演にも足を運んでもらえたら」と事務局長の山本佳誌枝さん。あらすじや解説などは、参加者のスマートフォンに上演中4カ国語で配信し、字幕も掲示する。

文/岩本和子

『はじめての上方伝統芸能SHOW vol.3 ~豊臣秀吉アワー~』

日時:2018年2月14日(水)19:00〜、17日(土)18:00〜
会場:山本能楽堂(大阪市中央区徳井町1-3-6)
料金:前売2500円、当日3000円
電話:06-6943-9454(山本能楽堂)

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