小池徹平、ミュージカル界に珍しい役者

2018.4.7 08:00
(写真3枚)

「誰かしらと毎日飲みに行ってますね」(小池徹平)

──今回の再演で、ロナンのキャラクターにプラスしていきたい要素などはありますか?

改めて台本を読んだときに、いろんなシーンでの感情のとらえ方が、(初演の)2年前とは違うという印象を受けたんです。自分自身の人間的な感じ方や、台本の読み取り方が少し変わったんでしょうね。歌などの表現方法も、使えるものが増えたので、今の自分が感じる、今の自分にできるロナンを演じようと思っています。

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──熱血漢で、革命を先導するロナンは、わかりやすいヒーロー像ですよね。

現実離れしてるぐらいパワフルだし、行動力も熱量もすごい。ケンカとかもロナンきっかけが多いし、僕のなかでは珍しい役ですね。演じていて体力的に大変だし、なかなか周りからイジられないし・・・。僕としては、もっとイジられたいんですよね(笑)。

──イジろうにも、その前に1人でポーンと先に行っちゃう人ですからね。今の稽古の雰囲気はいかがですか?

相変わらずの酒好き。大阪公演中も毎晩飲むと話す小池徹平
相変わらずの酒好き。大阪公演中も毎晩飲むと話す小池徹平

やっぱり再演なので、一度ちゃんと作っていることもあって、稽古の進みは早いです。でもその分、龍(真咲)さんやりょんりょん(三浦涼介)などの新メンバーは、すでにできあがった輪のなかに入るプレッシャーみたいなものを、感じているかもしれないなあと。りょんりょんは、僕が東京に出てきてからすぐの知り合いでもあるので、稽古終わりに飲みに行ったりして、いろいろ話をしています。

──飲みに行くのは欠かせないんですか?

今のところ、誰かしらと毎日行ってますね(笑)。今回はかなり早い段階で、新キャスト歓迎を兼ねて飲みに行きましたし。実際そこからみんなの絆が、さらにギュッと強まった感じがしたので、この良い雰囲気のまま、本番を向かえられるんじゃないかと思います。

──大阪公演は1カ月近くもあるから、飲みに行く場所を今から考えて・・・。

とっくに考えてますよ、もちろん(笑)。体調管理は当然気を付けますけれど、こんなに大阪に長くいられることはめったにないので、楽しみたいですね。ただ、滞在中の洗濯をどうしようか? というのは、まだ悩んでるんですけど(笑)。

小柄ながらも声量のある歌声に、ミュージカル界で重宝される小池徹平
小柄ながらも声量のある歌声に、ミュージカル界で重宝される小池徹平

──公演中の楽しみ方も熟知されるほど、ミュージカルの世界にすっかり溶け込んでますが、だからこそ見えてきた日本のミュージカル界の課題や、今後の希望などはありますか?

海外の作品だけじゃなくて、日本発のオリジナル・ミュージカルがもっと増えたらいいなあと。それを昨年の『デスノート〜』台湾公演のときに、すごく実感しました。あの作品は、脚本家と作曲家は海外の方だったとはいえ、日本から世界に発信できたことが、すごく誇らしかったんです。オリジナルキャストとして、イチから作品作りに関われるのは、やっぱり特別な感じがしますから。

──自分が演じたモノが世界初となる、本当の意味でのオリジナルキャラクターを作る楽しみを、さらに見出したいと。

そうですね。そうして作った作品が、どんどん新しく出てくる若い俳優たちに伝わって、名作として残っていくのって、やっぱりすごいなあと思うんです。先日出演した『ロッキー・ホラー・ショー』(※ロンドン初演は1973年)も、まさにそうでしたね。古さを感じさせないし、まったく廃れない。やっぱりなくならない作品って、人間が根源的に求めているモノに通じる何かがあるってことなので、それこそが本物のエンタテインメントだという感じがします。

──大阪公演は、6月2日から25日まで「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)でおこなわれます。最後に本公演のおすすめポイントを教えていただけますか?

これは本当に「ザ・ミュージカル」という舞台だし、誰が観てもお腹いっぱいになるような、おもしろい作品なんじゃないかと思います。歌もロックだからなじみやすいし、踊りもアクロバットなどが入っていて楽しめますし、物語もすごく良く書かれた群像劇ですし。あと通常の舞台よりもアクティングスペースが広い分、臨場感や迫力をいつもより増して感じていただけるんじゃないかな。

『1789-バスティーユの恋人たち-』

日程:2018年6月2日(土)〜25日(月)
会場:新歌舞伎座(大阪市天王寺区上本町6-5-13)
料金:S席13500円、A席8000円
電話:06-6377-3800(梅田芸術劇場)

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