松尾スズキ流時代劇、15年ぶりリメイク

2018.5.5 17:00

舞台『ニンゲン御破算』のキャストら。左上から時計回りに阿部サダヲ、岡田将生、多部未華子、松尾スズキ、荒川良々

(写真2枚)

2003年に故18代目中村勘三郎(当時・勘九郎)さんにあてて書いた、松尾スズキ唯一の時代劇『ニンゲン御破産』。同作が、松尾主宰の劇団・大人計画の俳優・阿部サダヲを主演に、新たな舞台『ニンゲン御破算』として15年ぶりに生まれ変わる。

水を使った演出など歌舞伎のケレンと松尾のシュールな世界観が融合した初演は、勘三郎さんらの熱演もあって、当時大きな話題を呼んだ。実験的で複雑な構成だった舞台を、今回はテーマをはっきりさせて、「老若男女が素直に楽しめる、リアリティのある時代劇にする」(松尾)とのこと。松尾ワールドの進化を見るような娯楽時代劇となりそうだ。

幕末の世で狂言作者を志す、芝居好きな加瀬実之介役(初演・勘三郎さん)は阿部サダヲ。ほかに、松尾の信頼厚い岡田将生や多部未華子ら頼もしい面々が集まり、松尾も初演と同じ鶴屋南北役で大きなスパイスに。

舞台『ニンゲン御破算』イメージビジュアル。左より松尾スズキ、多部未華子、阿部サダヲ、岡田将生、荒川良々
舞台『ニンゲン御破算』イメージビジュアル。左より松尾スズキ、多部未華子、阿部サダヲ、岡田将生、荒川良々

ミュージカル『キャバレー』での独創的な劇構造や、女性邦楽ユニット・綾音の演奏を取り入れた『ゴーゴーボーイズ ゴーゴーヘブン』など、「魅せる」演出力も蓄えてきた松尾。ここにきて、松尾史上最大の幕末大河エンタテインメントを届けるというから期待大。大阪公演は「森ノ宮ピロティホール」(大阪市中央区)にて7月5日~15日。チケットは5月6日発売。

文/小野寺亜紀

シアターコクーン・オンレパートリー2018『ニンゲン御破算』

日程:2018年7月5日(木)~15日(日)
会場:森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5)
料金:11500円(全席指定)
電話:0570-200-888
チケットは2018年5月6日(日)発売

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