木片を組み上げた巨大彫刻、大阪に登場

アニアス・ワイルダー《Untitled #141》 2008年 500x500x500cm 松 Photo: Tomas Svab Courtesy of ARTCOURT Gallery
スコットランド出身の美術家、アニアス・ワイルダー。限られた素材と手法を用いて、重力、時間、空間、さらには人間の人生すら感じさせる作品を作る彼の個展が、5月19日から「アートコートギャラリー」(大阪市北区)で始まります。
ワイルダーの作品は、均一に製材された木片を何千個も組み上げた建築的な構造物です。釘や接着剤は一切用いず、木片の間に働く均衡、摩擦、重力の作用を頼りに、じっくりと時間をかけて緻密に組み立てていくのです。作品の外観は球形、円筒形、紡錘形などさまざま。なかにはモニュメンタル(記念碑的)な威厳をたたえた造形もありますが、どの作品にも共通しているのが、ちょっとした衝撃で一瞬にして崩れ去ってしまうことです。実際、一蹴りで作品を崩壊させるパフォーマンスをおこなうこともあります。

数千ものパーツを1個ずつ慎重に組み上げた構造物が、ささいなきっかけでバランスを失い、一瞬にして崩れ去る。それはまるで「人生」を暗示しているかのようです。同時にそれは、日本人が古来から大切にしている「もののあはれ」にも通じる美意識であり、我々と相性が良い現代美術と言えるのでしょう。そしてもうひとつ重要なのは、崩れ去った作品をもう一度組み立てれば、再びもとに戻せることです。これもまた人生を感じさせる要素のひとつでしょう。
同画廊で10年ぶりの開催となる本展では、約10度の傾きで立ち上がる高さ約7メートルの円柱状作品「Untitled ♯201」と、100年前のユーカリの古材を用いて展示空間を横切るインスタレーション「Untitled ♯202」を制作・展示します。その堂々たる存在感と、実は脆弱な構造である事実、その両極性が観客を深い思索の世界へと導きます。
文/小吹隆文(美術ライター)
アニアス・ワイルダー『Until the End of Time』
期間:2018年5月19日(土)~6月23日(土)※日・月曜休
時間:11:00~19:00(土曜~17:00)
会場:アートコートギャラリー(大阪市北区天満橋1-8-5 OAPアートコート1F)
料金:無料
電話:06-6354-5444
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
NEW 2025.4.4 15:00 -
ホテルで贅沢に…大阪アフタヌーンティー2025年完全版
NEW 2025.4.4 15:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2025年版
NEW 2025.4.4 15:00 -
大阪・関西万博の注目ニュースまとめ【2025年最新版】
NEW 2025.4.4 06:00 -
淡路島の観光&おでかけ&グルメスポット、2025年最新版
NEW 2025.4.2 19:30 -
春は桜も!ガイドブックにもない、淡路島秘境ツアー[PR]
2025.4.2 07:00 -
大阪から行く高知のおでかけ・グルメ2025最新版
2025.3.31 16:45 -
坂本龍馬の生家跡・ホテル南水、ラグジュアリーに改装[PR]
2025.3.30 07:00 -
万博迫る!大阪2カ所でオランダパビリオンお披露目[PR]
2025.3.29 18:30 -
ワインのような日本酒? 高知県に期待の新蔵が誕生[PR]
2025.3.29 07:00 -
大阪でなぜ?KITTE高知ショップ、意外な売れ筋[PR]
2025.3.28 07:00 -
2025年は開業ラッシュ!大阪・梅田の新商業施設まとめ
2025.3.27 12:00 -
梅田、新施設ラッシュ! うめきたダンジョン攻略法[PR]
2025.3.26 07:00 -
華やかスイーツ!京都のいちごビュッフェまとめ・2025年版
2025.3.24 10:00 -
梅田で体験…贅沢食材食べ放題×いちごヌン茶が合体[PR]
2025.3.17 17:00 -
スリコなど7店オープン、京阪シティモール最強説[PR]
2025.3.14 07:00 -
春の京都宇治は茶摘み、桜まつり…イベントたくさん[PR]
2025.3.10 15:00 -
華やかスイーツ!神戸のいちごビュッフェまとめ・2025年版
2025.3.7 14:00 -
今が旬!大阪難波であまおう苺のアフタヌーンティー[PR]
2025.3.6 17:00 -
万博まで待てない!神戸でサウジアラビアパビリオンを体験[PR]
2025.3.6 12:00 -
万博内2番目に大きなパビリオン!サウジが難波に[PR]
2025.3.5 17:00