中川晃教「歌は人生だと思います」
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「こんなに長くミュージカルをやると思ってなかった」(中川晃教)
──再演に向けて、目指すところはありますか。
もっともっとフランキーの声を追求していきたい。この役に出会わなかったらあの高い声は見つけられなかった。高い声にもいろんなカラーがある。ミュージカルは声で役を表現するので、芝居という観点からも役の声が生まれるんです。フランキーは僕の声ではないですが、あの声を求められたおかげで、僕の声にも深みが出て、表現を磨くきっかけになりました。
さらに、ハーモニーもザ・フォー・シーズンズの特徴です。ハーモニーは難しくて、1人で突出しすぎていてもダメだし、みんなの声に合わせないといけない。少しでもずれてはダメなんです。ハーモニーを作ることが芝居を作る。そして、カンパニーのいい空気感を作ることへと全部つながっていくんです。
──フランキーは、ご自身のなかでも大切にしたい役のひとつではないですか?
早く、新たなフランキーが生まれてほしいのですが、翻訳家の小田島恒志先生に、この役は「背が小さくて、声が高くて、イケメンじゃなくていいんだよ。アッキーしかいないね」と言われました(笑)。そういう意味ではまり役と思ってもらえるのは、すごいことだなと(笑)。

──先ほど、「フランキー役は中川さんしかやれる人がいない」と言われたとおっしゃっていましたが、それを聞くと日本のミュージカル界の層はまだまだ薄いのかなと考えさせられました。
フランキー役はアメリカにオーディションに行って、合宿にも参加しないといけないんです。オファーを受けたからには意地でも期待に応えたかった。でも、そこまでするのはなかなか難しいことですよね。それが出来る人が現れるのかということですが、現れないとダメだと思います。
──『ジャージー・ボーイズ』を見て、中川さんみたいになりたいと思う若い俳優も増えるのではないでしょうか。
そうですね。コアなお客さんだけではなく、もっと広がって、お茶の間につながっていかなければならない。最近、井上芳雄さんや山崎育三郎さんがテレビに出ることで、さまざまな効果が生まれてきていると思うんです。ミュージカルの楽しみ方が、ここ10年の間にいい意味で変わってきているんですよね。それを現場のなかで感じて、何が必要なのか、次にどういうものを求められるのか、それに応えられるようになるにはどうすべきかいつも考えています。僕は18歳で歌手としてデビューして、19歳のときに『モーツァルト!』で初めてミュージカルの舞台に立った。実は、こんなにもミュージカルを長くやるとは自分でも思っていなかったんですよね。
──何故、続けてこられたのでしょう。
僕には歌が、音楽があるから。ほかに何もなくても、この声、この身体で歌を人の心に届けることができる。歌は人生だと思います。究めれば、歌一つで人の心を動かすことができる。それを認識させてくれたのはミュージカルです。シンガーソングライター・歌手でもあるからこそ、そこが自覚できたんですよね。
──今、おっしゃったこととまさに同じようなセリフをフランキーが『ジャージー・ボーイズ』のなかで言います。中川さんとフランキーがぴったりと重なる瞬間のひとつなのでしょうか?
「街灯の下で、4人だけで、ただ歌が好きでハーモニーを作って歌っていた。音楽だけがそこにあり、あのころが一番好きだった。今もそれは変わらない」(※要約)というセリフですよね。僕はグループではなくて、ソロでやっていますが、日本ではもちろん、世界で通用するエンタテイナーになりたいと夢や希望を持たせてくれたのがミュージカル。そのミュージカルという席を獲得して、フランキー役に出会えたことで、まだまだ自分には可能性があるんだと実感できました。やり続けていく限り終わらないし、完成もしない。完璧を求めたいけど、何かクリアするとその先には必ず課題が出てくる。そういうステージに行けたのはミュージカルのおかげです。
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──中川さんの目は世界に向かっていますか?
ボブ役の海宝くんが、今度、ウエストエンドでデビューしますからね。僕も自分なりにコツコツと頑張っていますが、焦ってはいないです。世界のミュージカル界のトップスターと共演するコンサートに、ゲストとして呼ばれることが増え、この間もマシュー・モリソン(テレビやブロードウェイで活躍するスター)と共演したのですが、そういう機会が増えるほど、世界スタンダードが日本でもスタンダードになってきていることを身をもって実感させられる。世界が近くなってきているんです。自分がやっていることが世界にも通用するのかという目線は大切にしたいです。それを分かち合った仲間とともに『ジャージー・ボーイズ』を作り、評価されたこともすごく自分の背中を押してくれています。
──いつか、ぜひ、ブロードウェイの舞台に立ってください。
まず、語学を習得しなくては(笑)。
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本公演は全国6カ所でおこなわれ、大阪公演は「新歌舞伎座」(大阪市天王寺区)にて10月24日から28日まで。チケットはS席12000円ほか、7月7日に発売。
ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」
日程:2018年10月24日(水)〜28日(日)
会場:新歌舞伎座
料金:S席12000円、A席6000円、特別席14000円
電話:06-7730-2222
チケットは2018年7月7日(土)に発売
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