木梨憲武「写真の代わりにぷぷっと描く」

2018.7.12 22:00

(左)窓 2016年 162×162cm (右)まど。

(写真7枚)

150点の新作を携え、国内は大阪を皮切りに2年間で14会場を巡る『木梨憲武展 Timingー瞬間の光ー』が、「大阪文化館・天保山」(大阪市港区)で7月13日よりおこなわれる。

前日の内覧会で、会場にあらわれ、自ら作品の解説をした、とんねるず木梨。「ロンドンでの展覧会の後、友だちが多い大阪から国内の個展をスタートできるのはとてもうれしい」と挨拶した。本展では、1994年の初個展より重要なテーマとしてきた「REACH OUT」(手を差しのべる、人々と触れあう)、「Mt.FUJI」「Flower」のシリーズに加え、近年新たに取り組み始めた「フェアリーズ」(妖精)や「OUCHI」(おうち)がテーマ。

作品の前で説明する木梨憲武 フェアリーズ 2015年 151.5×151.5cm

とりわけ「フェアリーズ」については、「(妻の安田)成美さんが幼い頃、夜中にトイレに行くときに妖精を見たんだって。しゃべってて笑かせてくれたんだってよ。で、聞いてみたら子どもの頃に妖精見てる人、多いんだよね。キュルキュル星人って呼んでたとかね。どんな形してた?って聞いてイメージで作りました」と語った。会場にはダンボールを重ねて作られたユーモラスな妖精に、塗り薬のムヒや、キャンディのチェルシー、お香の星雲などのパッケージで作られたユニークな妖精たちが、楽しそうに集っている。

CUBA La Habana 2017 21×28.2cm

旅のシリーズでは、個展を開催したニューヨークやロンドンをはじめ、プライベートや番組ロケで訪れたさまざまな場所で描いた作品が並ぶ。旅のなかで出会った風景は、ダンボールや地図、紙などさまざまな素材に自由な発想で再現される。この「描きたい」という気持ちが湧き出る瞬間も、展覧会のタイトルとなっている「タイミング」のひとつなのだろう。「フミヤと行ったキューバなど、旅をすれば自分が行った記録として、写真を撮る代わりに15分でぷぷっと描きます。大阪にいる間も描きます」と言う。「展覧会が終わる頃には、作品数が増えているかもしれない」と笑った。期間は、9月2日まで、料金は一般1500円。

『木梨憲武展 Timing-瞬間の光り-』

期間:2018年7月13日(金)〜9月2日(日)
時間:10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)
会場:大阪文化館・天保山(大阪市港区海岸通1-5-10)
料金:一般1500円、大高生1300円、中小生500円
電話:050-5542-8600

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