ももクロ映画にも登場、最強の高校演劇

2018.8.8 09:00

高校演劇の枠を超えて、全国を笑いと涙の渦に巻き込んだ傑作。写真は過去公演より

(写真2枚)

高校演劇をテーマにした「ももいろクローバーZ」の主演映画『幕が上がる』で、ライバル校として登場した青森県立青森中央高校演劇部。その映画内でのコンクール上演作品『もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』が、8月22日に「アイホール」(兵庫県伊丹市)で特別上演される。

大ヒット小説『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』をオマージュした本作。青森の弱小高校野球部のマネージャーが、イタコをコーチとして招き、名投手・沢村栄治の魂を選手に下ろすことで甲子園を目指す・・・という内容だ。高校演劇の全国大会「全国高等学校演劇大会」で、2012年に最優秀賞(優勝)を受賞。あまりの完成度の高さに「演劇界の事件」とまで評されたという伝説を持つ。

作・演出は、同校の演劇部顧問で、自らも「渡辺源四郎商店」という劇団を主宰する畑澤聖悟。技術的にはプロに劣ると思われがちな高校演劇事情を逆手に取り、心身ともに現役の高校生が演じるからこそ意味がある舞台を作り上げた。今でも夏休み期間中などに、東日本大震災の被災地を中心とした巡演がおこなわれたり、国際フェスティバルや海外にまで招へいされている。

被災地訪問時の様子
被災地訪問時の様子

荒唐無稽な笑いと同時に、高校生たちが震災で受けた心の傷を、思わぬ形で癒やしていく姿も描かれる。観た人間のほとんどが「大いに笑って、最後にボロボロ泣いた」と口をそろえるという、まさに「最強の高校演劇」の名にふさわしい作品。高校生たちが躍動する姿に、存分に圧倒され、感動されてほしい。公演は8月22日で、チケットは前売一般1000円、高校生以下500円(当日各300円増)で現在発売中。

文/吉永美和子

『もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが青森の「イタコ」を呼んだら』

日時:2018年8月22日(水)・11:00~/15:30~
※15:30公演は前売完売
会場:アイホール(兵庫県伊丹市伊丹2-4-1)
料金:前売一般1000円、高校生以下500円(当日各300円増)
電話:072-782-2000

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