柳ゆり菜「撮影前はずっと悶々としてた」

2018.9.27 18:00
(写真6枚)

グラビアクイーンの柳ゆり菜が、ヒロイン・加奈を文字通りの体当たりで挑んだ映画『純平、考え直せ』。これまでいくつかの映画やドラマに出演してきた彼女だが、初めて見せた女優としての「顔」。芸能活動における明らかなターニングポイントを思わせるその大きな変化について、女優・柳ゆり菜に話を訊いた。

写真/木村正史

「これまで順調だったわけではないので(苦笑)」(柳ゆり菜)

──あの、こういう言い方少し失礼なんですけれども、初めて「女優然」とした柳さんをこの映画で拝見しました。

そうですよね、おっしゃる通りだと思います(笑)。

──なんていうか、随所に「私、女優としてやる!」といった覚悟が、スクリーンを通して感じられたんですが、柳さんとしてはどんな心境だったんですか?

覚悟は本当に持って挑みましたね。この作品に対しての覚悟というのもあるし、この作品をやったからこそ、女優としてやっていかなきゃいけないという覚悟もあって。いろいろ腹が据わったというか(笑)。なんか「始まるな」みたいな。

──これまでもいろんな映画やドラマに出演されてきたと思うんですけれども、やはりこれまでとは違う?

そうですねぇ・・・やっぱり違いますね。

「覚悟は本当に持って挑みましたね」という柳ゆり菜

──元々、「女優になろう」という思いで活動していたわけじゃなく・・・というのを、どこかのインタビューでチラッと読んだ気がしたんですが。

うそー! もともと、女優になりたかったです。嘘ついてたんですかね(笑)。女優を目指してオーディションを受けて、今の事務所に入ることになって。もちろん、最初はお芝居もまったくできなかったので、その訓練する間にグラビアの活動もやらせていただいて。そこで評価をいただけたので、そこから少し女優業もやりつつ・・・という感じで。

──そうだったんですね。

でも、今回のようなヒロイン役とかは、これまでほとんどやったことがなくて。わりと小悪魔とか性格の悪い女の子とか、「オンナ」という感じの役をいただくことが多かったんですね。でも今回やらせていただいた加奈のように、結構「はすっぱ」(言動に慎みのない)な女の子・・・なんていうか、女を武器にしているわけでもなく、どこにでもいそうな役を私にオファーしてくださったのは、すごく新鮮でうれしかったですね。

「女優になりたいけどなれない自分に悶々としていた」という柳ゆり菜

──そのヒロイン・加奈を演じたことで、先ほどおっしゃられた撮影前と後で、どんな変化がありましたか?

そうですねぇ、いろいろあった(笑)。撮影前は、女優になりたいけどなれない自分というか。そういう「私はこういうことがやりたいんだ!」という提示ができなくて、ずっと悶々としていたんですよ。

──それは芸能活動全体に対して?

いえいえ、グラビア活動もプロ意識を持って、むしろ楽しくやらせていただいてました。それでも「こういう作品に出たいなぁ」とか「こういうテイストの映画が好きで、そのヒロインに憧れる」とか、ずっと頭のどこかで考えていて。今回、そういう役をいただいたことで、私自身も変われるんじゃないかって。なんかこう・・・世間にやっと提示できるというか。

撮影は、柳ゆり菜の地元である大阪で敢行

──胸を張って、「女優です」と言えるという。

そうです。まあ、いろいろ悩みながら、お仕事ももがいてて。決してこれまで順調だったわけではないので(苦笑)。その結構落ち込んでた時期に今回のお話をいただいて。これまでコツコツやってきたことが実ってのオファーだったので、これはすごいチャンスが巡ってきたと。だから全力でやろうと、ぶつかっていきましたね。

──たとえばグラビアでは、「かわいい」「キレイ」「セクシー」「小悪魔」といった表情の使い分けがあるわけですが、今回はラブシーンも含めて、相当体を張った作品です。それこそ、傷だらけの顔や汚い表情もすべて出していく。でもそれによって、映画が始まってから終わるまでに、柳さんの顔がどんどん変わっていく。

あぁ、それはすごく言われます(笑)。最初はそんなに表情のない女の子だったのに、だんだんと魅力的になっていくという。でも、それが私としての狙いでもあったので、そういう感想はすごくうれしいですね。とてもとてもうれしいです。

映画『純平、考え直せ』

2018年9月22日(土)公開
監督:森岡利行
出演:野村周平、柳ゆり菜、ほか
配給:アークエンタテインメント R15+

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