凰稀かなめ、アイマスク生活で挑む盲目役

2018.11.11 08:00

「全く違う人を演じるのが楽しく、自分の人生よりお芝居をしているときが一番ラクです。休みの日は家にこもって外ばかり眺めています」と笑う凰稀

(写真4枚)

オードリー・ヘプバーン主演で映画化もされたサスペンス劇『暗くなるまで待って』が再演。2019年1月開幕の東京公演を皮切りに、全国4カ所で上演される。本作で盲目の若妻・スージーを演じる元宝塚歌劇団宙組トップスターの凰稀かなめが、取材会で抱負を語った。

凰稀が演じるのは、夫が持ち帰った麻薬入りの人形を奪おうと言葉巧みに近づく悪党3人を相手に、アパートの一室でスリリングな心理戦を繰り広げるスージー。過去には宝塚の先輩・彩輝なおや朝海ひかるも演じた聡明な女性だ。「盲目の役は初めて。彼女の心の強さにすごく共感しましたし、とても勉強になる役だと思います。家でもアイマスクなどをして過ごすかな」と、稽古が始まるのを楽しみにしている。

役作りにあたっては、毎回稽古初日の本読みを大切にしているという。「どんな声や感情で話すかで印象が全く変わるので、みなさんの表情やイントネーション、リズムをすべてチェックし、頭のなかで覚えちゃいます」と微笑む。

「舞台では共演者とお客さんと三角形でお芝居している感じです」と、劇場の空気を繊細に感じながら演じている凰稀。その優れたバランス感覚からか、「スージーのような絶体絶命のピンチはないですね。舞台でも何とかクリアして、運がいいみたい(笑)」と話す。

「役の人物とよく会話もしている」と凰稀。役への入り込み具合は相当なもの
「役の人物とよく会話もしている」と凰稀。役への入り込み具合は相当なもの

2015年に宝塚を退団して以来、舞台を中心に活動する凰稀だが、サスペンス劇は初挑戦。「出演者みんなで言葉にない駆け引きの部分を、きちんとつくり上げなければ緊張感が生まれてこないはず。最後は(舞台全体)暗闇での戦いになるので、お客様にもスージーと同じ怖さを感じていただけるように励みたいです」と意気込みを話した。

本公演は東京のほか、兵庫、名古屋、福岡にて上演。兵庫公演は2月8日から10日まで、「兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール」(西宮市)にて。チケットは全席指定8800円で発売中。

取材・文・写真/小野寺亜紀

『暗くなるまで待って』

日程:2019年2月8日(金)~10日(日)
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール(西宮市高松町2-22)
料金:8800円(全席指定)
電話:0798-68-0255(芸術文化センターチケットオフィス)

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