清川あさみと南果歩、京都で作品を語る

2018.11.21 18:00

清川あさみ(左)と南果歩。清川の着物には「百人一首」の竜田川の歌にちなんだ意匠が散りばめられている

(写真8枚)

アーティストの清川あさみによる『千年後の百人一首』原画展が、京都の「建仁寺 両足院」(京都市東山区)で11月21日より開催。その会場で20日、彼女と女優の南果歩による記者発表がおこなわれた。

6年前に清川の作品制作を通して知り合った清川と南。プライベートでも仲の良い友人だと話す2人は、「お互いに激しい歌が好き」と明かした。清川は、「百人一首のひとつひとつは短い歌ですが、そのなかにいろんな意味が込められています。それを解釈するところから始めたので、とても時間がかかりました。一首ずつ丁寧にやり抜いた感じです。一筋縄ではいかない制作でした」と、苦労したようだ。

清川あさみ「千年後の百人一首」原画展、会場風景

南は「情熱的な歌が好きなので、録音の時もそういうのはノリノリでやりました。あさみちゃんも激しい歌が好きと聞き、あらためて私たちは近いんだなと実感しています」と話した。歌について清川は「日本人特有かもしれませんが、秋だから少し切ないとか、人を恋しく思うとセンチメンタルになるとか、そういうのって千年前も今も変わらないんだなって。それが自分にとっての発見かな」と語った。

清川あさみ「千年後の百人一首」原画展、会場風景

本展は、清川あさみと詩人の最果タヒがタッグを組んだ書籍『千年後の百人一首』(リトルモア刊)の原画を初公開するもの。清川は糸とビーズなどを用いて、一首一首の世界を今のものとして情感豊かに表現し、最果は「百人一首」の世界を現代詩として再構築した。本展では清川の作品を鑑賞できるのと同時に、最果の詩を南果歩の朗読で味わえる。情熱にいろどられた「千年後の百人一首」の原画が、晩秋の京の名刹に浮かぶように配され、時空を超えた感動が広がる。期間は12月10日まで、料金は一般1000円。

取材・文(小吹隆文/美術ライター)

『清川あさみ「千年後の百人一首」原画展──糸で紡ぐ、歌人のこころ』

期間:2018年11月21日(水)~12月10日(月)
時間:10:00~17:00 ※入場は16:30まで 会期中無休
会場:建仁寺 両足院(京都市東山区大和大路通四条下ル4丁目小松町591)
料金:一般1000円、大高中生800円、小学生以下無料
電話:03-3401-1042(リトルモア)

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