【追悼】勝谷誠彦さん、地元大阪での素顔

2018.11.30 20:00

月刊誌『Meets Regional』(2011年12月号)より、在りし日の勝谷誠彦氏(写真/okajimax)

(写真4枚)

「面白がらせることに一生懸命」

せっかちエピソードの極みは、2011年に京橋特集をしたときのこと。冒頭にあるとおり京橋を酒戦場にされていたカツヤさんに、京橋についての原稿をお願いしました。「せっかくなら、何軒かを実際に回ってルポっぽく書こうよ」と、お店をハシゴして撮影することになりました。

ガールズバーの女の子を取材していた別班に偶然出会って、そのまま一緒に撮影するというハプニングがあったのですが、そういうのも「京橋っぽいよね。ええ写真撮れたよね」と上機嫌でした。撮影はつつがなく終了。普通ならばスタッフとそのまま「ちょっと一杯行きますか」となるのですが、20時を過ぎていたので例によって「帰るわ」とホテルへ戻られました。我々撮影班は、そのまま「ちょっと一杯」。

月刊誌『Meets Regional』(2011年12月号)の京橋特集より

そこで終われば、それこそ普通の話ですが、「ちょっと一杯」が終わって会社に戻ったら、先ほど撮影したロケの原稿がメールで届いていました。分かれてから、1時間ちょっと。編集者として20年、こんな体験をしたことはありません。面白がらせることに一生懸命なのがカツヤさんなんじゃないかなと、そのとき思いました。捨て身のエンタテイナーという言葉と共に。

もうカツヤさんの原稿を頂くことも、怒られることもできませんが、私の記憶のなかにはしっかりと刻まれています。おそらくカツヤさんに関わったことのあるひとは、みんなそうじゃないでしょうか。

どうぞ安らかに。

月刊誌『Meets Regional』編集長・竹村匡己

『Meets Regional』

毎月1日発売・特別定価500円
編集・発行/京阪神エルマガジン社

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