宝塚ベルばら、2人のオスカルが情熱語る

2018.12.3 21:06

榛名由梨(左)は歌とトークを披露、朝海ひかるは名場面のダイジェストやフィナーレナンバーを披露する

(写真2枚)

宝塚歌劇団の名作『ベルサイユのばら』が初演から45年目を迎える2019年。歴代スターが集結する『ベルサイユのばら45 ~45年の軌跡、そして未来へ~』が、東京と大阪で上演される。それに先駆け、元トップスターの榛名由梨(はるな・ゆり)と朝海(あさみ)ひかるが大阪で思いを語った。

フランス革命の時代をドラマティックに描いた池田理代子の漫画を、宝塚歌劇団が1974年に初舞台化して大ヒットした通称「ベルばら」。初代オスカル役の榛名由梨は、退団後も後輩の演技指導をおこない、今作の第一人者となった。榛名は「『ベルサイユのばら』はコスチュームプレイの所作、ラブシーンのゆめゆめしさ、戦いの凛々しさとはかなさなど、宝塚の舞台人としてのノウハウが全部詰まっている、愛すべきバイブルです」と語る。

2006年にオスカル役で主演した朝海ひかるは、ペガサスのセットに乗って客席近くへと舞い上がる自身の場面を思い出し、「遊園地でも高いところが大好きなので、歌いながら冷静にお客様の表情を見ていました。楽しそうな方、唖然とされている方(笑)、いろいろな方がいらっしゃって毎回楽しかったです」と話す。

「寺田瀧雄先生(作曲家)は多くの名曲を残されていますが、『愛あればこそ』などここまで長く歌い継がれるとは!」と話す榛名。先輩の話に何度もうなずいていた朝海
「寺田瀧雄先生(作曲家)は多くの名曲を残されていますが、『愛あればこそ』などここまで長く歌い継がれるとは!」と話す榛名。先輩の話に何度もうなずいていた朝海

今舞台では回替わりのキャストが、名曲や名場面、さらにはトークも披露。榛名は「昭和の私たちと、受け継いで花開いていった平成のスター、それぞれの時代の人たちがこれだけ顔をそろえるイベントは滅多となく、長い宝塚の歴史があってこそ」と感慨深い様子。「宝塚は上下関係が厳しいけれど、ひとつの舞台に立てば気持ちが繋がり和気あいあいとできる、ファミリーのようなところが好きです」と顔をほころばせる。

「バスティーユ」の場面やフィナーレナンバーで踊りも披露する朝海が、「宝塚を辞めて12年、あらためて扮装をして踊るプレッシャーがありますが、体を鍛えなおしてみなさまの期待に応えたいです」と言うと、榛名は「コムちゃん(朝海)はダンスが上手だから期待100です!」と笑顔で返し、朝海は「頑張ります!」とガッツポーズを見せた。

大阪公演には宝塚トップ経験者のOG20名のほか、宝塚歌劇団から汝鳥伶(なとり・れい)、華形(はながた)ひかるが特別出演。2月16日から24日まで「梅田芸術劇場メインホール」(大阪市北区)にて上演。チケットは発売中。

取材・文/小野寺亜紀

『ベルサイユのばら45 ~45年の軌跡、そして未来へ~』

日程:2019年2月16日(土)~24日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:S席13000円、A席9000円、B席5000円
電話:06-6377-3800(梅田芸術劇場)

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